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不条理音盤委員会 559 Campur DKI 「Campur DKI」
- 2008/01/09(Wed) -
オフィスに手ぶらで出勤したら、美由紀ちゃんがいきなりグラビア・アイドルのごときポーズで「今日は手ぶらですか?」と訊ねられ、朝一番からハイ・テンションでギャグを飛ばすというスタッフに恵まれながらも、遅れに遅れている仕事を矢のように催促されている片桐と言います。

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と、いうわけでワールド・ミュージックが日本で流行していた1990年に発表されたCampur DKIのセルフ・タイトルのアルバムです。日本に於いてワールド・ミュージックのブームをもたらした作品の多くは仕掛け人だったMartin Messonierのせいもあってフランス発信のものが多かったような気がします。そんな潮流の中で話題になったのがDick Leeの「Mad Chinaman(1989年)」で、シンガポールという多民族国家発のこの作品はアジアの大衆音楽の要素をベースにレゲエやロック、ラテンといった西欧風の様式を組み入れたアジアン・チャンプルーとも言うべき濃密な内容をもった作品でした。このアルバムに衝撃を受けたのが久保田真琴(現在は真箏)氏で、すぐにDick LeeとコンタクトをとってSandiiの名盤「MERCY」を作り上げたのは有名な事実ですが、そういった一連の過程の中から生み出されたいわば兄弟的な位置を占めるアルバムがこのCampur DKIの作品ではないかと思います。久保田氏とインドネシアの名プロデューサーとして名高いLaribowo氏がコラボしたこの作品ではDangdutをベースとしたダンス・ミュージックをFahmy SharpとHetty Sundjavaという男女デュオに歌わせることによって従来の伝統的なアジア歌謡とは異なったスタイルのサウンドを創成することに成功したと思います。
超有名曲をファンク+ヒップ・ホップ風味もまぶして色鮮やかにエキゾチックに処理した「Coffee Dangdut」から始まり、Hettyさんのセクシーなヴォーカルと尺八風にも聴こえるスリンの音が楽しめるザレハ・ハミッドのカバー曲「Dangdut Reggae」、沖縄とインドネシアの近親性を強調したかのようなサウンドが快楽を招く正統的なダンドゥット・ナンバー「Aku Bisa Gila」、嫁が欲しいと願う男の願望を綴った歌詞をFahmyさんがとぼけた感じで歌う「Minta Ajimat」、まさにアジア歌謡という粘着質系のメロが耳に残る(背後のストリング・シンセも雰囲気満点)な「Jangan Ketuk Pintu Hatinya」、重苦しいサウンドでインドネシア労働者階級の悲哀を歌ったメッセージ色の濃い歌詞が歌われるAli Usmanのカバー曲「Masa Bodoh」、Sandiiによるラップも挿入されたスカ風の「Asmara」、サンプリング?のシタールやギターも絡むFahmyさんのヴォーカルによるメッセージ・ソング「Colak Colek」、ドラマティックで大仰なハード・ロック風のアレンジが施された「Hati Yang Tergores」、Hettyさんの軽やかなヴォーカルとポップで明るいイメージが印象的な「Sya La La」まで、ある意味でアジア大衆音楽の頂点を極めたような感の仕上がりになっていると思います。ただ、発表当時の音楽誌では絶賛されていたのですが、やはりアルバム一枚聴きとおすとなれば全体的には起伏が乏しく、出来ることなら数曲だけに絞ったミニ・アルバムのような形での発表の方がよかったのではないかと個人的には思っています。

試聴音源がなかったので「Coffee Dangdut」のPVを。



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コメント
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>ころんさん
・・・ご意見ありがとうございます。邪道とはちょっと言い過ぎた感もあるのですが、このアルバムで一番気になったのが無理にインドネシア方面に溶け込もうとしているような感覚です。それまでの久保田氏であれば、憧れの対象を咀嚼して自分なりの解釈を提示してきたのに対し、このアルバムではいきなりストレートできた、という感じです。ある意味美味しいところをつまみ食いしているような胡散くささなんです。その後、ブームが去った後には中近東方面に手を出したりしていますが、やはりそんな部分が鼻につくのです(笑)。
2008/01/11 22:18  | URL | 片桐真央 #-[ 編集] |  ▲ top

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>東南アジアに精通している方なら邪道とも思えるようなプロダクション

ワタクシ、別に東南アジアの音楽はこうあるべきだ!なんてこだわりがあるわけではありませんので、久保田氏のプロデュース作品を邪道だとは思っておりません。面白ければ何でもOKという、非常にノリの軽い人間ですので。単に久保田氏プロデュース作品は、あまり私の肌に合わないという、ただそれだけのことなのであります。
彼のプロデュース作品を聞いて東南アジアに興味を持たれた方がいらっしゃれば、大いに存在価値はあったと思います。
2008/01/11 15:47  | URL | ころん #-[ 編集] |  ▲ top

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>kisaraさん
・・・Fahmi Shahab の「Kopi Dangdut」をネット上でちょっと試聴できたので聴いてみましたが、本来のルンバに近いアレンジなんですね(って、原曲に近いような気もしますが・・・・)。コロコロ転がるようなピアノが気持ちいいです。
ちなみにMMは30年近い愛読者です(笑)。
久保田真琴氏は有名曲「ハイサイおじさん」のカバーで知りました(20年くらい前です)。

2008/01/11 01:05  | URL | 片桐真央 #-[ 編集] |  ▲ top

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>ころんさん
・・・本文でも書きましたが、アルバム一枚聴きとおすには確かに厳しいものがありますし、サンセッツ組の作成したリズム・トラックもNW上がりというのはみえみえですよね。
・・・久保田真琴氏が優れているかどうかというのは判断が分かれるところで、例えて言うならば和風創作ダイニングのマスターのようなもので、ころんさんのように東南アジアに精通している方なら邪道とも思えるようなプロダクションでも、未熟者にとってはなるほどと楽しめる部分があったのは事実だと思います。それは久保田氏に限らず、マルタン・メソニエ氏も同様の批判を受けてきたと思います。
2008/01/11 00:55  | URL | 片桐真央 #-[ 編集] |  ▲ top

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>オオシマさん
>一番好きだったのは、この曲をカバーしていたサンデ>ィー・ラムさんです。
・・・「夢了、瘋了、倦了」に収録されている「心野夜」ですね。意外と思われそうですが(笑)、サンディー・ラムさんは片桐も好きなんです。

>この手の音楽はミュージック・マガジンで知りました>が中村とうよう氏は苦手です。
・・・地方在住者にとっては当時の情報といえば、やはりMMでしたよね。中村とうようさんはアクの強さで好き嫌い分かれますよね。片桐的にもちょっと苦手です。
2008/01/11 00:44  | URL | 片桐真央 #-[ 編集] |  ▲ top

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「Coffee Dangdut」は名曲ですよね、でも、やっぱり、Fahmi Shahab の「Kopi Dangdut」の方が好きです。
それから、久保田真琴も、ミュージック・マガジンも、中村とうようも、昨年まで全然知りませんでした。 (笑)
2008/01/10 19:17  | URL | kisara #XFL2pcqc[ 編集] |  ▲ top

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久保田真琴を優れたプロデューサーだとは全く思っていない、ころんと言います(←パクリ)。
音作りと言う点では、ダンドゥットにしては非常に良い音でしたので、評価しています。しかし個人的には、最初の数曲で飽きてくるというのも事実であります。

どうでもいいんですけど、サンディーの声と歌い方がイヤで、「マーシー」とか「パシフィカ」とかは全然評価しておりません。
2008/01/10 12:54  | URL | ころん #-[ 編集] |  ▲ top

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こんにちは。
このアルバムは結局買わなかったのですが、確かにワールド・ミュージック流行ってましたね。今でも偶に"MERCY"は聴きますよ。一番好きだったのは、この曲をカバーしていたサンディー・ラムさんです。

久保田真箏さんの仕事は好きなのもありますが、物足りないのもあり、買うのは中々難しいものがあったりします。デティ・クルニアとかは良かったかな。

この手の音楽はミュージック・マガジンで知りましたが中村とうよう氏は苦手です。(笑
2008/01/10 09:01  | URL | オオシマ #-[ 編集] |  ▲ top


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