不条理音盤委員会 

 即物的快楽を追及するBlog
 


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世間ではウズベキスタンのマドンナとも称されているSevara Nazarkhanさんのアルバムは、P.GabrielでおなじみのReal WorldからHector Zazouのプロデュースで制作されました。女性の声を生かすことには定評のあるZazou氏だけに、あまり作りこんだ音を展開することもなく、ウズベキスタンの民俗楽器である2弦のドタールを筆頭に、タンブールやサズ、ウド、セタールといったリュート属の楽器をたくみに操るToir Kuziyevさん以下のメンバーと共に、Severaさんの歌声を生かしながら中央アジア的なエッセンスをふんだんに盛り込みながら、ウズベクという民族がこれまで経験してきたアラブ・ペルシア・モンゴルといった文化的な要素をハイブリッドに融合させたポップ・ミュージックを作り上げました。無論レーベルがReal Worldということもあって商業的な目論見やワールド・ワイド的な視点もあるためにダウンテンポ風なビート感やアンビエント・テクノ風の音処理も背景にはありますが、それはあくまでもエッセンスに過ぎず、彼女のハイトーンの歌声がゆったりとした揺れるようなグルーブ感と軽やかなこぶしと共に味わえる作品になっています。アコースティックを重視しているとはいえ、その揺らいでるようなリズム感覚は独特のものがあり、これは遊牧民族に共通するものではないかと個人的には思うのですが、その微妙な震えにも似たビートはチュルク・ポップに由来しているのと同様にSeveraさんが好きだというJazzに由来しているようにも思えます。インタビューではもっとも好きな歌手はSadeだそうで、ライブではジャズ系のミュージシャンと共にガーシュインやジョビンの曲、あるいは自分の曲をジャズ風にアレンジメントした曲なども歌っていたとのこと。そういったことを踏まえて聴くならば、確かにヴォーカルのメロとアンサンブルの伝統的な要素とは一部乖離しているようにも思われ、ヴォーカルのみが自由に舞っているという気もしますが、逆にそういったスタイルだからこそ新鮮に響くような気もします。

試聴音源はこちらから
http://www.cduniverse.com/productinfo.asp?pid=5618478&cart=562231106&BAB=Z



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