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不条理音盤委員会 693 Venus In Furs 「Platonic Love & Other Stories」
- 2011/07/25(Mon) -
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今はもう閉店してしまったようなのだが、その店は不思議にUK-NWのアナログ盤があって、Fool’s MateでこれといったアーティストのLPは大抵入荷していたものだったと記憶している。マンションの一部屋を借り切ったその店舗はとにかく狭く、箱を漁っているとすれ違うのも困難なほどであったが、在庫の量の多さも素晴らしかったが、そこに集まる常連客の風変りさもまた著しかったと思う。
ま、そういう思い出のような時代の中で購入したのがこのVenus In Fursの84年の1stアルバム「Platonic Love & Other Stories」だったりする。このグループは徹底的にノー・インフォメーションのグループで誰かの覆面バンドのような気もする。初期の頃は4人組だったようでDiscogにはそれらしき写真が載っているのだが、このアルバムではTimes(彼がこのユニットの主宰者だと思われる)とSkot Lucyという二人の名が記されているのみである。
サウンド的にはエレクトロニクス主体のややネオサイケがかった音で、B – MovieやBerlin Blondesといったニューロマンティックス勢に近い感もあるが、アルバム全体を徹底して貫かれる冷やかな感触にはどこか優しさすら覚えてくる。
哀しげな音のギターが曲を支配するインスト曲の「Fallen Statues」から始まり、TimesとSkot Lucyのダブル・ヴォーカルの重苦しい曲想の「That First Wild Kiss」、異教の儀式を思わせる荘厳でエスニックな雰囲気の「Majordomo」、moogのピーチク・パーチク系シンセ音を効果的に使った「Entracte/Zurich 1924」、テクノ・レゲエ風のリズムの中で演劇的なヴォーカルが聴かれる「His Master's Voice」、Joy Divisionの「Atomosphere」のような重厚なシンセと共にモノローグなヴォーカルで淡々と歌われる「Platonic Love」、様々な音や声をコラージュした実験的な作風の「Waltz Of The Venus De Milo」、ノイジーなギターの合間に素っ頓狂な声も挿入される「Achilles Brain」、パイプオルガン風のシンセを従えてクラシカルなムードにあふれた「Snowscape」、ヴァイオリンもフューチャーされた「The Challenge」まで、オリジナリティにはやや欠ける傾向も感じるメロディー・ラインと言えなくもないが、幾重にも重ねられた音像の中でかなり自己陶酔気味のTimesのヴォーカルが聴かれる作品という印象がある。歌詞カードが入っていないので、これはあくまでも推測なのだが、何かの小説に基づいたコンセプト・アルバムなのかもしれない。それにしてもこのアルバムはとっつきにくいような気がする。曲もヴォーカルもそれなりにはっきりと自己主張はしているのだが、あまりの冷やかさとその裏の優しさがまるで偽りかのごとく思えてくるのである。もし、そうだとするならば聴く者はTimesの術中にまんまとはまってしまったことになるのだろうか。。。?
不安感を増長させてくれるのだけは間違いない一枚であろう。


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