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不条理音盤委員会 513 Float Up CP 「Kill Me In The Morning」
- 2007/07/01(Sun) -
floatupcp.jpg


The POP GROUPが音楽性の相違という極めてありふれた理由で分裂したあとで、彼らが目指していたパンクとフリー・ジャズの融合という路線を継承したのがRip Rig & Panicというわけで、熱病に罹ったかのようなMark Springerの破綻寸前のピアノの音が飛び回る中で、都会と野生が同居したような感性の共演ともいえるフリー・フォームなすタイルで既存の音楽をことごとく解体していく快進撃を進めていったのですが、そのテンションの維持に必要なエネルギーが消耗されていく過程で、彼らの音楽性は徐々に固定化されていく運命をたどったのは必然的だったのでしょう。1983年の来日公演直後にまるで燃え尽きたように彼らは解散してしまうのですが、その元凶ともなったMarkの自由奔放なインプロヴィゼーションを排除してGareth Sager、Sean Oliver、Burce Smith、そしてNeneh Cherryが再結集して作成されたのがこの「Kill Me In The Morning」です。ある意味で突出した個性の発散が火花を散らしていくという要素は薄まってしまったのですが、逆にグループとしてのある一定のまとまりを意識した演奏を展開することで一つのグルーブ感を生み出すことに成功し、RR&Pのような予測不可能な衝撃こそ失われていますが、少しも浮ついたところがない作品に仕上がっているという印象があります。プロデューサーのDenis Bowellの知恵も関与しているのでしょうが、躍動的でタイトなリズムをベースにしながらもサックスや弦楽器、シンセがカラフルな彩りで曲に様々な表情をつけ、Nenehが艶っぽく、時には突き放したようなヴォーカル・ワークを聴かせてくれる一方でGarethがワイルドに歌ったり、Seanが渋いノドを聴かせたりと、今までも表現してきた音楽性をより進化させていったような展開のバランス感覚は見事なもので、まさに彼らがパンク~フリー・ジャズを吸収したうえで新たに目指していったダンス・ミュージックへの視点のようなものを感じます。
このアルバムがブリストル・サウンドと呼ばれるもののスタート点だったのではないかとも思えるのです。
1986年に発表されたこのアルバム、当時Rough Tradeを通じて国内でも発売されましたが、現在ではRR&Pの3rdアルバム「Attitude」のボーナス・トラックとして聴くことができるようです。


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コメント
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>ゆうけいさん、ありがとうございます。
>そんな難しいことして誰がわかるか
・・・確かにメロディやリズムはあって無きが如し、繰り返される転調といったものは理解る人にだけ。。。といった傾向はありましたね。でも、フリー・ジャズより先にインダストリアルやシュトックハウゼンを知った身にとってはかなり心地よいものでした(笑)。

>山下トリオは好きでしたけど。ハナモゲラは難しくても楽しいもんね(笑。
・・・あはは、やはりゆうけいさんとは某作家つながりでこういうところは意見が合って喜ばしいです。やっぱり「ソバヤ」ですか?昔は「狂気の沙汰も金次第」ではありませんが、「バブリング創世記」を必死になって覚えて、サンプリング音源と共に歌いました(汗・・・・フリージャズとちゃうやろ!)
2007/07/03 22:34  | URL | 片桐真央 #-[ 編集] |  ▲ top

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MAO.Kさん、ちょっと不用意な発言でした、すみません。コルトレーンの死後の漠然とした雰囲気を鵜呑みにして書いちゃいました。まあ、そんな難しいことして誰がわかるか、みたいな。ただ、山下トリオは好きでしたけど。ハナモゲラは難しくても楽しいもんね(笑。
2007/07/03 22:12  | URL | ゆうけい #PrUf/QBU[ 編集] |  ▲ top

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>ゆうけいさん
・・・ところでフリー・ジャズが陥った袋小路とは具体的にどういった状況なのでしょうか?
未熟者なのでフリー方面(といってオーソドックスなジャズも詳しいわけでないのですが。。。。滝汗)は山下さんとか、Don Cherryくらいしか知らないので、よろしければご教示ください(願)。
2007/07/02 22:23  | URL | 片桐真央 #-[ 編集] |  ▲ top

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>ゆうけいさん
・・・鋭い分析ありがとうございます。RR&Pの凄まじいテンションの発露はまさに彼らにとって両刃の剣だったような気がします。特に何かに憑依されたようなMark Springerのピアノの音がそれを象徴しているのではないかと。。。。思うにMarkやGareth SagerはDon &Neneh Cherry親子の持っていた本能的なフリーなスタイルに憧れ、それに近づきたかったのでは?という印象があります。どんなに彼らが叫んでも、暴れてもDonのトランペットの一吹きには敵わなかったような気がします。そういった意味でのゆうけいさんが仰る「袋小路」のようなものを「Attitude」では感じます。「God」の時にはまだまだ追い求めるものを感じていた彼らが、到底追いつくことが出来ないと悟った時に改めてパンクとファンク、ジャズの融合を目指したのがこのアルバムではないかと思っています。
本文でも書きましたが、このアルバムでのバランス感覚とは、そんな憧憬や心象風景をそのままNenehに歌わせてしまったこと、Markを排除することでその陶酔感をリアルに感じるのではなく、あくまでもヴァーチャルに体験することなのではないかと思います。
2007/07/02 22:19  | URL | 片桐真央 #-[ 編集] |  ▲ top

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先日レココレの80年代ベストでPop Groupがベスト10内に入っていましたね。その流れで先日RRPの「God」をひっさしぶりに引っ張り出して聴いていたんですが、まあハイテンション!(爆

確かにあれだけのエネルギーを維持するのは難しいでしょうし、次にどういうアルバムを作るのか、と考えたら思考停止に陥ってしまいますよね、普通。ネネの父親ドンもフリー・ジャズで鳴らした人でしたが、フリー・ジャズが陥った袋小路に彼等もハマってしまったのかもしれないですね。
2007/07/02 13:10  | URL | ゆうけい #PrUf/QBU[ 編集] |  ▲ top


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