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不条理音盤委員会 376 Pacific UV 「Pacific UV」
- 2006/07/04(Tue) -
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色彩心理学的な見方をするならば、赤という色には「高い品位、鎮静、厳粛、愛らしさ、優美、華麗さ」を表わす一方で、精神状態を活発化させる効果もあるとされています。Clay Jordan、Howard Hudson、Lucas Jensenの3人からなる音響系ユニットのPacific UVの1stアルバムのジャケットはモノクロームの写真を全面赤に彩色しているのですが、ここから流れてくる音はまさにこの定義にあてはまるような音かもしれません。ギター、チェロ、エレクトロニクスをフューチャーしたいわゆるポスト・ロックの中でもスロウ・コアの範疇に含まれると思われる幽玄な音空間は一聴して、Sigar Rosっぽく聴こえますが(実際前座もつとめたらしいですが・・・)、Azure RayのMaria Tylorがゲスト・ヴォーカルをつとめている曲でも顕著なように、どこか品位と愛らしさも兼ね備えているような気がします。ギターの音が物静かに響く中で呟くような歌声の虚ろさが印象的な「Static In Waves」、Maria Taylorの声さえも一つの音響空間を構成するツールの一つと化してしまったように複雑に溶け合った音がゆるやかに流れ出てくるような「Out In The Blue」、不可思議な音が次々と交錯していく「LAPD vs.NYPD」、優雅にも思える幾重にも重ねられた音の一つ一つが輝いている「Maryanne」、奇妙な転調と逆回転音がサイケデリックな雰囲気を醸し出す「Your Grilfriend In The Ivy」、緩やかな音の組み立ての中に潜んだ狂気のようなものを感じさせる「Scarlet」、やはりMaria Tylorをフューチャーしたややシューゲイザー的な「Blind」、クラシカルなストリング音とプリペイドされた?ピアノが交差していく「God Is So Tired」まで、極めて内省的で箱庭的な音の世界を繰り広げています。多層的に重ねられた音のどれもが自己主張をすることなく、まるで大気の中を漂う微粒子となってスピーカーから発せられる瞬間はどこか無限の空間をさりげなく演出しているような、つい時間を忘れてしまう錯覚に陥ってしまいそうな気になります。


機械的に配列されているだけの不思議な二重らせん構造。そこに僕と君との微妙で確実な差がある。でも、それを解きほぐして確かめても、多分溝は永遠に埋まらないだろうね?封印された君の想い出をオマージュに変えて、絶望的なまでの青空の下でちょっと強がりながら明日の記憶をたぐりよせてみる。


試聴音源はこちらから
http://www.mp3.com/albums/592258/summary.html

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