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不条理音盤委員会 351 The Jazz Butcher
- 2006/04/21(Fri) -
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ギター・ポップという通常の枠では収まりきれない才能とDavid JやらKevin Haskins、Rolo McGinty、Alice Thompson、それにMax Eiderという才人を引き連れても、Pat Fishという人の本来のボヘミアン的な性格は一向に治癒する気配はなく、相変わらずB級センスに満ちたスカスカのギター・サウンドとフニャフニャで半分ふざけているようのではないか?と錯覚するような歌声のアルバムを作り続けているわけですが、この「Distressed Gentlefolk」はそんなPat Fish = Jazz Butcherの“Jazz Butcher Conspiracy”名義での1stアルバム(通算4枚目)です。個人的にはどんなに音の趣向を凝らそうともPatの独特の声だけで十分満足出来るのではありますが、このアルバムでもシンプルながら様々なスタイルのギター・ワーク(勿論半分はMax Eiderの手腕によるものですが・・・)を背景に脱力感あふれる歌声を聴かせてくれています。ほのぼのとしたC&W調の「Falling in Love」、ストレートでちょっとノイジーなR&Rナンバーの「Big Bad Thing」、ミディアム・テンポのフォーク・ロック風の「Still in The Kitchen」、清涼感たっぷりのギター・ポップ(どこがハンガリーなのか不明・・・笑)の「Hungarian love Song」、ジャズ風のサウンドが限りなくインチキくさい「The New World」、スイングを気取った小粋な「Who Loves You Now?」、エスノっぽい雰囲気を漂わせた「Domestic Animal」、マカロニ・ウェスタン的なサウンドにサイケデリック感覚をまぶした「Buffalo Shame」(超有名曲「Spirit In The Sky」の換骨奪胎という話もありますが・・・・)、ネオ・アコという言葉がぴったりの「Nothing Special」、初期のFeltにも似たネオ・サイケ風の「Angels」まで、Pat Fishがとぼけながらも楽しんでやっている姿が目に浮かぶようです。このアルバムを最後にMax Eiderは一時Jazz Butcherを離れてソロ活動を行うわけですが、そういった意味でこのアルバムとMaxの1stソロアルバムは兄弟のような関係にある一方で、PatとMaxがどういったところで袂を分かつようになったのかうかがえるのが理解る作品でもあります。

試聴音源はこちらから
http://www.mp3.com/albums/8405/summary.html
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