気分転換の意味も兼ねて料理をする片桐と言います。
とは言うものの、さほど手をかけて作るのではなくサラリと30分以内程度のものが主流です。例えば旬のタラや鶏のモモ肉を卵の衣でふわっと揚げて、赤ワインマヨネーズ・ソースやはちみつクリーム・ソースをまぶすといった具合に、どちらかというとありふれた材料に副えるソースやスープといったものに凝ったりします。

というわけで、ハンガリーのシンフォニック・ロック・グループのEastが1982年に発表した2ndアルバムの「Hüség」です。シンフォニック系といっても重苦しさはさほど感じられず、どちらかと言えばフュージョンの要素も織り込んだ割とライトな感じなのですが、スリリングなアンサンブルと起承転結を明瞭に配置した曲作りといった部分は決して同時代の西欧の諸バンドに劣るものではないと思います。メタリックなギターとシンセが交錯しながら一つのフレーズのヴァリエーションを展開させながら加速していく「Hüség」、ドラマティックなファンファーレ風のシンセ〜言葉の響きもあってやや重苦しく感じられるヴォーカル・パートを経て、泣きのギター・ソロ〜転がるピアノをも加えたヴォーカル〜ストリング+ブラスといった感じのシンセと一つの曲の中に様々な要素を織り込みながら空間的な拡がりをも表現したような「Keresd Onmagad」、ギターとシンセが交互に疾走感あふれるソロを奏でながら展開していくジャズ・ロック風の「Magikus Ero」、ギターのアルペジオに導かれての切なげなヴォーカルと荘厳かつ華麗ともいえそうなアンサンブルの対比が印象的な「En Voltam」、ジャジーでスペイシーにも感じられるシンセのソロ〜ギターとのユニゾンといったフュージョン・タッチのインスト小品「A Vegtelen Ter Orome」、ゆったりとしたテンポで進むバラードに各楽器が彩りを添えていき、終盤は部厚い音のシンセが主導権を握るく展開の「Ujjaszuletes」、ポップな中にも音色に配慮した重厚なシンセが曲の全体をエレクトリカルに支配する「Ablakok」、重苦しくも演劇的な曲調のヴォーカル・ナンバー「Vesztesek」、アンビエント・ポップを思わせるようなキーボードとエレ・ピの絡みがフュージョン風に繰り広げられていく「Felhokon Setalva」、エキゾティックな雰囲気も漂わせたシンセのリフレインも印象的なドラマティックでメロディアスな(ちょっとCamelぽいかも・・・汗)「Varni Kell」、モノクロームな印象をうける静かなバラード・ナンバーの「Merenges」まで小粒ながらも丁寧な演奏を聴くことの出来るアルバムだと思います。時代的にもカテゴリー的にもこのアルバムはプログレに分類されていますが、現在発表されたとしてもポスト・ロック的なアプローチという面を考慮に入れると全く遜色のない作品と言えるのではないでしょうか。。。。。