不条理音盤委員会 

 即物的快楽を追及するBlog
 


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当時12歳と10歳の姉妹が演奏しているということだけでも、かなり注目されたSmooshの2004年に発表されたデビューアルバムです。妹のChloeが楽器店で見かけたドラム・セットをどうしても叩いてみたくなり、店員だったDeath Cab For CutieというバンドのJason McGerrからレッスンを受ける一方で、姉のAsyaと共に曲作りを始めたというエピソードが大々的に流布されていますが、同時に多くのバンドのオープニング・アクトをつとめるといったバンドとしての活動も継続していたようです。このユニットはロー・ティーンの姉妹が演奏しているというのが売り文句ですし、実際にドラムとキーボード、それにヴォーカルのみをメインとするというローファイ風味あふれるチープでかつポップな曲ばかりが収録されています。しかしながら稚拙とはいえ曲そのものは意外とバリエーションがあり、またアイデアや引き出しの多さという本来語られるべき分野に関しては、どうしても話題性ばかりが先行した所為もあり、半ば色物的な見方をされてしまっているようですが、その根底に流れているアメリカン・オルタナティヴというものを無視するわけにはいかないと思います。チープなSonic Youthのような「Massive Cure」、アシッド・ジャズのフレイバーすら漂わせる「It’s Cold」「Pygmy Mortercycle」、ピアノをフューチャーした「It’s not Your Day To Shine」、ラップ調の可愛らしいヴォーカルの「Red」、一瞬The Banglesの名前が連想される「Take It Away」、シンセ・ベースっぽいサウンドながらガールズ・パンクのような「Pump」、哀愁漂うメロディーが印象的な「About The Picture」、嬌声と紙一重のシャウトが微笑ましい「Bottlenose」、ヴォーカルに深いリバーヴをかけたELOっぽい「Make It Through」、ヒップ・ホップ風の「Quack」、アメリカン・ロックのシンプルさの極致ともいえる「To Walk Away From」、Fionna AppleがTori Amosしたような「But Now I Know」まで音像自体は単調で一本調子に聴こえますし、またAsyaのヴォーカルも表現力には乏しいという部分は確かに指摘できるとは思いますが、簡潔にまとめられたポップ・チューンとキュートで奔放な魅力はこれからも十分期待できると思います。

試聴音源はこちらから
http://www.mp3.com/albums/641728/summary.html



プロフィール

Author:片桐真央(Mao.Katagiri)

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