
「その日は、みんなでネ。」というコピーが有名な幸宏氏の1981年の3rdアルバム。半分はロンドンで録音されたこのアルバムには、幸宏氏が敬愛するRoxy MusicのPhil ManzaneraとAndy Mackay、New MusikのTony Mansfiled、エンジニアとしてRoxy Musicの仕事で知られているSteve Nyeが参加。一方日本勢としては細野・坂本のYMOの二人に大村憲司氏、松武秀樹氏が参加しました。アルバム全体にヨーロピアン色が強く、Roxy Musicの翻訳とも思えるような「Glass」からスタート。この曲での前半の大村憲司氏、後半のPhil Manzaneraのギター・ソロではそれぞれの二人の差が浮き彫りにされて興味深くもあります。続いては細野氏作曲のコミカル&トロピカルな「Grand Espoir」では幸宏氏が細野さんの物まねをしながら歌っていますし、Steve Nyeが口笛を吹いています。「Connection」「New(Red)Roses」は割とポップな感じなのですが、英国的なNWの香りのする曲ですし、「Extra-Ordinary」では隠し味の鳴り物がNew Musikを連想します。いかにも坂本氏の曲といった「Curtains」でのシンセの暗い音色や、ちょっとプログレ風な「Something In The Air」にはこれ以降のYMOのアルバムで見られるデカダンス的な要素が見え隠れしているように思います。幸宏氏はドラム・キーボード、歌と大活躍なのですが、それ以上に大村憲司氏のギュイ〜〜ンというギターが要所を締めていますし、「Charge」での松武秀樹氏の細かなシーケンス・フレーズ・プログラミングも堪能できる作品にもなっています。曲そのものは小粒という印象も強いのですが、テクノが一般的に浸透してきたという時代を感じさせる一枚だと思います。