
ジャーマン・サイケデリアの仇花的存在として挙げられるのがこのBROSSELMASCHINEです。フォーク的な色彩をもった5人組のグループで男女ヴォーカルが夢みるようなメロディーを呟くように歌い、弦楽器とパーカッションが瞑想的な演奏を繰り広げる・・・傾向としてはEMTIDIと似た路線なのですが、EMTIDIが内面に向けたサイケデリックとも言うべき感じで聴くにつれて、ヨーロッパ本来の精神性を強調し(トラッド風味の大胆なアレンジと解釈・メロトロンによる幻想的な音像)で次第にイマジネーションを高めていくのに対して、このBROSSELMASCHINEはインド風味の要素を取り入れて、自分から世界に飛び込むというよりもむしろ異世界へ呼ばれていくという感じがします。やはりヒッピーのコミューンから生まれたという音楽だけありますね(笑)。同時代のAmon DuulやEmbryoとも共通する異世界への憧憬というものです(笑)。ちょっと単調な気もしますが、Jenni Schückerの声はどこか退廃的でそれでいて小悪魔的な魅力が充分です。深いリバーブの彼方から囁かれる彼女の声に思わずはまってしまうのです。ギタリストのPeter Burschはギターの教則本の著者としても有名でこのアルバム全体でもアコースティック・ギターの巧みな音使いも堪能できます。この後Peter Bursch with BROSSELMASCHINEの名義で2枚アルバムを発表しているようですが、自分は未聴です。ブートレグでも見かけたことはないのです。
試聴音源はこちらから
http://www.krautrockgroup.com/Broselmaschine.html