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不条理音盤委員会 700 年末大感謝祭!
- 2011/12/25(Sun) -
2004年12月より始まったこのBlogも8年目に突入。。。
年々手抜き記事が増加するばかりですが、ここまでお付き合いくださった方々に感謝!
特に意味はありませんが、年末年始の暇つぶしや寒さしのぎ対策にここでピック・アップした曲で踊りまくっていただければ望外の喜びです。


まずはComanceroことMandy Ligiosさんの88年の「I Don't Wanna Let You Down」を。
たまたま投げ売りされていたものをジャケ買いしただけなのですが、調べてみると、元々ミュージカル俳優としてキャリアを積んでいた彼女が休暇中にAldo MartinelliとFabrizio Gatto という二人のプロデュース・チームと作り上げたユニットがこのComancheroというわけだそうで、ここではMandy LigiosさんはRaggio di Lunaという芸名を名乗っております(笑)。
イタロ・ディスコのクラシックに認定されているようなのですが、かなりファンキーぽいリズム(特にベース・ラインは最高!)やエッジの鋭いギターはこの時代のダンス・ミュージックにしては珍しいような気もしますね。もっとも最後尾の無駄な引き延ばしは無用だと思いますが。。。。笑。


上と一緒に箱から救出したのがShanadyさんの89年の「Do You Wanna Play In My Heart」。
彼女に関しては詳細はよくわからないのですが、Discogを見てみるとリリース元のベルギーのレーベルIndiscはユーロ~トランスものを数多く出しているようなので、これもまたユーロ・ディスコ・ムーブメントの渦中に於いて乱造された中の一枚なのでしょう。
ま、聴いてみるとわかるとおりKylie Minogueの「I Should Be So Lucky」とRick Astleyの「Together Forever」を足して2で割っただけなのですが、こういったB級感覚が片桐的には好きなのであります。


続いて登場するのはKurt Darrenさんが歌う「Aiko Aiko」。
たまたまSWR-Südwestrundfunkを聴いていたらやたらとヘビロテで流れていたので、気になってiTunesからDL(笑)。
この曲はもちろん超有名な曲で、いろいろな人がいろいろなスタイルで歌っていて、Dr.JohnのいかにもニューオーリンズといったVerやアフロっぽさを強調したBelle Starsのものも好きなのですがKurt Darrenさんは南アフリカ出身ながらドイツで活動しているということもあってか、シュラーガーっぽいアコの使い方とリンガラ風味のギターというインチキっぽい感覚で処理しているところがたまりません。


やはり世代というか「Choo Choo Train」はExileよりはZOOですな(笑)。
いかにもバブリーな音つくりでバブリーに浮かれまくる、という感じでイミテーションだらけの世界に迎合したサウンドとしか言いようがないのですが、そんな空虚で不確定の時代に同衾してやる、みたいな根性と野心をギラギラさせているのはなかなかのものだと分析。ティッシュの箱の底を叩いたようなドラム・サウンドがこれまた泣けてきます。


ラテンのスタンダード曲として知られる「Quien Sera」は元々はメキシコのPablo Beltrán Ruízが53年に作曲したものだったのですが、一般的には翌年にNorman Gimbelが「Sway」というタイトルで英詞をつけたものの方がより知られています。個人的にはインストのPerez PradoのものやJulie LondonのヴォーカルVerなどが好みなのですが、今回はレバノンのエロ女王Haifa Wehbe様が歌っているものを。実はこのVerは「Sexy Buddha Bar Mega Hits World Beat Collection Vol. 3」というmp3限定のアルバムに収録されているもので、本国を含めたアラブ地域でリリースされているのかは定かではありません。アップされている動画もこれまでのHaifa様のPVやテレビ出演時の映像をミックスさせただけのものなのですが、こうやって集めたものを見てみると彼女のエンターティメント精神の発揮ぶりが見られて面白いのですが、さすがにロリ路線には無理があるような気がしますね(笑)。


Ian CooperとPaul HammondのユニットUltramarineは結構良質な音楽を作っている割には世間的な評価は低く、ある意味カルト的な存在になっていると思うのですが、その原因は本人たちの音楽嗜好がアルバム単位でガラリと変わってしまうからなのかもしれませんね(笑)。牧歌的なフォークトロニカだった「Every Man And Woman Is A Star」に続いてRobert WyattやJimmy Hastingsを招いての一大テクノ・カンタベリー系プログレ絵巻だった「United Kingdom」、そしてMartin Dennyのコンセプトをトリップ・ホップ的に再現したような「Bel Air」とまさに百花繚乱のごとし。この「Buena Vista」もそんなテクノ・エキゾチックな浮遊感を感じさせるジャズっぽいサウンドが物静かに続いていくのです。Sharon LewisとNatasha Jonesの気怠さいっぱいのヴォーカルもまさに冬にピッタリかもしれません。


寒いときにはこういった能天気なノリの曲が一番というわけで、ルーマニアのポップ・デュオTNTの「Strada Mea」を。元々は3人組だったようですが(よう知らん)、この曲も収録された2006年のアルバム「Eu & Tu(You &Me)」の頃にはLalaとLauraの2人になってしまったようで、勢い勝負の賑やかで豪華なダンス・ポップアルバムを展開しています。ま、こういった曲をいちいちレビュるのもあれなのですが、やはりこの曲のキモはDire Straitsの「Money For Nothing」のリフを借用しているというところで、画像ではギターを構えた男性の後ろに「Dire Streets」という看板が掛けられているところが笑えます(PVは尻切れなのが残念です)。


最近では髪を短く切ってしまってちょっとおばはんポくなってしまったのが個人的には残念なギュル姐ことGülsenさんなのですが、そんなギュル姐の出世作となった2004年の4枚目のアルバム「Of... Of...」からカットされた「Sarisinim」なんぞを。もちろん、これはAra Dinkjian作曲でEleftheria Arvanitakiさんの荘厳かつ華麗なVerやAntiqueのキュートなエスノ・ポップVerで知られている「Dynata Dynata」のチュルク風なカバーなのでありますが、この頃のギュル姐は本当に細っこくてあまり色気がないような気もしますね(これ以降エロ度がどんどん増していく。。。)。、


最近ではJune Taborとのコラボレーション(2度目)のアルバムもリリースしたOysterbandはその前身 Fiddler's Dram時代から数えると40年以上の間ブリティッシュ・エレクトリック・フォークの世界で活動しているという息の長いバンドで、John Jonesの人懐っこい歌声とメロディオンにIan Telferの奏でる軽快なフィドルという組み合わせで、軸のぶれることのないトラッドをベースにした快い音楽を展開し続けています。今回の「New York Girsl」は国内盤もリリースされた89年の7枚目(?)のアルバム「Ride」に収録されています。この曲はいわゆるSea Shantiと呼ばれる船乗りたちの生活を描いた歌で、サビ以外はいくつかバリエーションがあるようですが、Oyster BandのこのVerでは港で知り合ったお姉ちゃんに酔いつぶされて身ぐるみはがされてしまうというユーモラスな内容になっていて、曲の仕上がりもそれにふさわしいカントリー・ダンス~ポルカ風のものになっています。



ヤマハ・ネム音楽院に所属する約20人がソロやグループで音楽活動を展開するという形で81年にスタートしたCOSMOSはやがて土居(現姓松井)慶子、海江田ろまん、田中裕美子というキーボード・トリオとして再出発します。典型的なフュージョン・スタイルのインスト曲が多いというスタイルが当時の流行にマッチしたのか、80年代前半から90年代前半にかけて4枚のアルバムといくつかのサントラ盤をリリースしていて、そこに収録されている曲の多くがテレビ番組のテーマ曲やBGMとして使用されているので、アーティスト名こそは知らなくとも曲そのものに聞き覚えがある方は少なくないと思います。
この「Midnight Shuffle」は82年の2nd「Bourbon Suite」収録のもので、いかにもヤマハっぽいシンセの音色に新田一郎をはじめとするスペクトラムの面々が吹き鳴らすブラス、ボトムを支えるリズム隊に小気味よいカッティング、とまるでNYの夜景が似合うようなオシャレながらも重厚なファンク・サウンドになっています。


と、いうわけでとりあえず今年の更新は、これで終了します。
よろしければ来年もおつきあいください。
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不条理音盤委員会 699 Rainbow Takeaway Mix Part 6 「Stairway to Heaven」
- 2011/09/06(Tue) -

















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不条理音盤委員会 698 Rainbow Takeaway Mix Part 5
- 2011/09/05(Mon) -


内山田洋とクールファイブ 「イエスタデイ・ワンス・モア」



メロン記念日 「Give Me Up!



DU-PLEX  「サイキック マジック」



椎名恵 「Change Me!」



長山洋子「反逆のヒーロー」

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不条理音盤委員会 697 Rainbow Takeaway Mix Part 4
- 2011/09/04(Sun) -



Kylie Minogue & Ben Lee 「The Reflex」



Senor Coconuts 「Smoke On The Water」



Dana Winner 「Moonlight Shadow」



Patti Smith 「When Doves Cry」





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不条理音盤委員会 696 Rainbow Takeaway Mix Part 3
- 2011/09/03(Sat) -


Cris Mantello & Jolly Rogers「Walk This Way」



Barry Manilow 「Can't Take My Eyes Off You」



The Farm 「Don't You Want Me」



Frankie goes to Hollywood  「Do You Think I'm Sexy」



The Bird And The Bee ft. Shirley Manson 「Maneater」

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不条理音盤委員会 695 Rainbow Takeaway Mix Part 2
- 2011/09/02(Fri) -


Mad House 「Like A Virgin」



T Funk feat. Inaya Day 「Glamorous Life」



Lio 「The Girl From Ipanema」



Diane Birch 「Bring on the Dancing Horses」



The Submarines  「Boys Don't Cry」




Dave Stewart & Barbara Gaskin 「The Locomotion」
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不条理音盤委員会 694 Rainbow Takeaway Mix Part 1
- 2011/09/01(Thu) -


Same Difference 「Turn It Into Love」



Bon Ton 「Video Killed the Radio Star」



Red Hot Chilli Pipers 「Smoke On The Water」



Pink Turtle 「Hotel California」



Cuban B 「Bohemian Rhapsody」
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不条理音盤委員会 693 Venus In Furs 「Platonic Love & Other Stories」
- 2011/07/25(Mon) -
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今はもう閉店してしまったようなのだが、その店は不思議にUK-NWのアナログ盤があって、Fool’s MateでこれといったアーティストのLPは大抵入荷していたものだったと記憶している。マンションの一部屋を借り切ったその店舗はとにかく狭く、箱を漁っているとすれ違うのも困難なほどであったが、在庫の量の多さも素晴らしかったが、そこに集まる常連客の風変りさもまた著しかったと思う。
ま、そういう思い出のような時代の中で購入したのがこのVenus In Fursの84年の1stアルバム「Platonic Love & Other Stories」だったりする。このグループは徹底的にノー・インフォメーションのグループで誰かの覆面バンドのような気もする。初期の頃は4人組だったようでDiscogにはそれらしき写真が載っているのだが、このアルバムではTimes(彼がこのユニットの主宰者だと思われる)とSkot Lucyという二人の名が記されているのみである。
サウンド的にはエレクトロニクス主体のややネオサイケがかった音で、B – MovieやBerlin Blondesといったニューロマンティックス勢に近い感もあるが、アルバム全体を徹底して貫かれる冷やかな感触にはどこか優しさすら覚えてくる。
哀しげな音のギターが曲を支配するインスト曲の「Fallen Statues」から始まり、TimesとSkot Lucyのダブル・ヴォーカルの重苦しい曲想の「That First Wild Kiss」、異教の儀式を思わせる荘厳でエスニックな雰囲気の「Majordomo」、moogのピーチク・パーチク系シンセ音を効果的に使った「Entracte/Zurich 1924」、テクノ・レゲエ風のリズムの中で演劇的なヴォーカルが聴かれる「His Master's Voice」、Joy Divisionの「Atomosphere」のような重厚なシンセと共にモノローグなヴォーカルで淡々と歌われる「Platonic Love」、様々な音や声をコラージュした実験的な作風の「Waltz Of The Venus De Milo」、ノイジーなギターの合間に素っ頓狂な声も挿入される「Achilles Brain」、パイプオルガン風のシンセを従えてクラシカルなムードにあふれた「Snowscape」、ヴァイオリンもフューチャーされた「The Challenge」まで、オリジナリティにはやや欠ける傾向も感じるメロディー・ラインと言えなくもないが、幾重にも重ねられた音像の中でかなり自己陶酔気味のTimesのヴォーカルが聴かれる作品という印象がある。歌詞カードが入っていないので、これはあくまでも推測なのだが、何かの小説に基づいたコンセプト・アルバムなのかもしれない。それにしてもこのアルバムはとっつきにくいような気がする。曲もヴォーカルもそれなりにはっきりと自己主張はしているのだが、あまりの冷やかさとその裏の優しさがまるで偽りかのごとく思えてくるのである。もし、そうだとするならば聴く者はTimesの術中にまんまとはまってしまったことになるのだろうか。。。?
不安感を増長させてくれるのだけは間違いない一枚であろう。


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不条理音盤委員会 686 Fashion 「Twilight of Idols」
- 2011/05/22(Sun) -
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2009年に再結成され、25年ぶりのアルバム「Stairway To Nowhere」をリリースして一部のNWファンを狂喜乱舞の渦に陥れたバーミンガム出身のFashionの歴史は1978年にまでさかのぼります。
John Mulligan(B、Syn)、Dik Davis(Dr)、Al “Luke Sky"James(Vo,G)というトリオでスタートした彼らはポスト・パンク期らしい荒々しいサウンドのアルバム「Product Perfect」をFashion Music名義で発表後、Duran Duran、U2、The Policeといった後のNWを代表するバンドとツアーを経験することによって、徐々に音楽性もニューロマンティックス寄りの作風に変化していきます。
このような変遷を経たこともあってメンバーの出入りは激しく、82年の「Product Perfect」ではやや散漫な感もあったのですが、この84年の「Twilight of Idols」では殆どの曲を手がけているAlan Darbyの加入とZeus B Heldの派手目ながらも無難なプロデュース・ワークによってエレ・ポップ風味をまぶしたファンキーな音を展開しています。
オーケストラル・ヒットも鮮やかな彼らの代表曲ともいえる「Eye Talk」から始まり、冒頭のフレーズが「Stand By Me」そっくりで、歌メロがグレン・フライの某曲にどこか似ている「Dreaming」、シンプルなリフが繰り返される中で不器用なトーキング・ヴォーカルをAlan Darbyがボソボソと歌う「Hit Girl」、乾いた音色のギター・ソロが幾度か挿入される(これがまた気持ち良い)「Trader」、アコ・ギのイントロから徐々にロマンティックに展開してムードを醸し出すミディアム・ナンバー「You in the Night」、ぶっきらぼうにも聴こえる短いセンテンスの歌詞が羅列される「Delirious」、うめき声のようなヴォーカルが曲のタイトルと相まって重苦しさを増長させる「Hurricane」、ニューロマンティックスっぽいイメージがある「Too Much Too Soon」、トーキング・マシーン(ヴォコーダーかも)が使われた、このアルバムの中では一番ディープなファンク「Slow Down」、この頃一時期流行した環境音楽的な雰囲気もある「Twilight of Idols」まで、敢えてブラックなノリには近づかないようにしたのではないかとさえ思える徹底的なホワイトネス・ファンク路線のアルバムになっているような気がします。もちろんそれは軽いという意味ではなく、リズム隊はグルーブ感をキープしていますし、シンセやギターのフレーズも結構凝っていますし、Alan Darbyもいろいろなスタイルで歌っています。逆にそういった凝り症的な部分があまりにも目立ち過ぎて一般受けしなかったんでしょうかね(前作「Fabrique」が思いきり売れたのに。。。。
で、このアルバムはCBSという大メジャーから出たのにもかかわらず、12“Verの収録曲をボーナス・トラックに入れてCD化してくれたのはCherry Redというわけで、またもやロンドンの方角に足を向けては眠れません(笑)。
試聴音源はこちらから
http://www.amazon.com/Twilight-Idols-Fashion/dp/B001S29PD2




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不条理音盤委員会 685 Shakespears Sister 「Hormonally Yours」
- 2011/05/21(Sat) -
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Shakespears SisterとはBananaramaを脱退したSiobhan Fahey さんが1988年に立ち上げたユニットで、1stアルバム「Sacred Heart」ではShakespear's Sisterでしたが、この「Hormonally Yours」では Shakespears Sister というスペリングになっています。Siobhanさんとデュオを組んでいたのがデトロイト出身のMarcella Detroitさんで、この方はMarcy Levyというクレジットで70年代から度々著名なアーティストの作品に登場していて、Eric Clapton の「Lay Down Sally」を彼と共作したことでも知られている人です。
The Smiths のシングル「Shakespeare's Sister」から名前をパクったとも言われるこのユニットはBananaramaとEurythmicsの遺伝子を継承・融合させたとの評価をよく目にしますが(Siobhanさんの旦那がDave Stewartなので)、どちらかと言えばブリティッシュ・ロックの王道を守りながらいろいろな要素に色目を使ったような割と通好みのようなアルバムになっているような気がします。
タイトなリズムに乗せたサイケデリックな雰囲気のある「Goodbye Cruel World」、ロカビリー・タッチの「I Don't Care」、マリンバ風の音にのせてトロピカルな感のある「My 16th Apology」、スペイシーさと気だるさが同居したファンク風の「Are We In Love Yet」、この時期のEurythmicsに通じるテクノ+R&B的な「Emotional Thing」、全英で8週連続チャートの1位を記録した(そんなにいい曲とも思えませんが。。。)動と静の対比が著しいスロー・バラード「Stay」、彼女たち流のマッド・チェスターの解釈とも言えそうな「Black Sky」、ランニング・ベースが印象的な「The Trouble With Andre」、グレたKate Bushが静謐なシンセサイザーを従えて歌っているような「Moonchild」、「Spirit In The Sky」をパクった「Catwoman」、アフリカンなムードが漂う「Let Me Entertain You」、ピアノを中心に語りかけるようなヴォーカルが印象的な「Hello (Turn Your Radio On)」まで、かなりヴァラエティに富んだ曲を二人が楽しげに歌っている姿が容易に連想できるアルバムになっています。
とはいうものの、甲高いとも表現できそうなMarcellaさんの声とドスの利いた低音のSiboahnさんの声の絡みは魅力的なのですが、どこか一本調子で色気に欠ける部分を感じるのも確かです。また音楽的な地力ではSiobhanさんに勝っていると思われるMarcellaさんのアメリカンな色彩が前面に出ていると、どこかちぐはぐなような気もしてきてコラボ自体がうまくいっていないかのように思える瞬間も感じられ、この「Holmonally Yours」というアルバムこそは全英3位まで登りつめましたが、二人のコラボは程なくして解消されてSiobhanさんのソロ・ユニットとして継続はしていきますがF/Outのような形で終わりを告げます。個人的にはこの時期のブリティシュ・ポップ歌謡(ロックでないような気もします)の中でも傑作の類だとは思うのですが。。。。
試聴音源はこちらから
http://www.amazon.com/Hormonally-Yours-Shakespears-Sister/dp/B00004T6V1






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不条理音盤委員会 678 Colin Newman 「It Seems」
- 2010/01/28(Thu) -
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Wireのメンバーはそれぞれバンド以外でも様々な形で独自の活動をしているのですが、これはColin Newmanが1988年に発表した5枚目のアルバムです。この方はちょっとひねくれて捩れた音をベースにしながらも比較的なポップな作品を作るのですが、その穏やかそうな表情や牧歌的なサウンドとは裏腹にWireのメンツの中では一番偏執狂で、逆にエキセントリックに思えるBruce GilbertやGraham Lewisの方が派手な音響工作を施している割には淡白な性格であるというのは結構意外です。このアルバムでは妻のMalka Spigel(Minimal Compactのベーシストでもありますが。。。)などの気心の知れたメンバーと共にユーロピアン感覚に満ちあふれた静かにリフレインするシンセをメインとした柔らかな音を届けてくれています。
ミニマルに小刻みに奏でられるシンセを使った室内楽的なポップ曲「Quite Unrehearsed」、Robert Gotobedの単調なドラムのせいもあってWireの作品に近い印象もある「Can't Help Being」、SE風の音も含めて立体的に音が配置された「The Rite Of Life」、ちょっとオリエンタルな音色が耳に残る憂鬱感あふれる「An Impressive Beginning」、ゲストの吹く管楽器も含めて様々な音が飛び交う中で、Colin Newmanが短い歌詞を繰り返して歌う表題曲「It Seems」、Malka Spigelさんの美声が聴ける「Better Later Than Never」、ちょっと実験的な雰囲気もある「Not Being In Warsaw」、耽美的なムード漂う「At Rest」、再びMalka Spigelとカノン風に掛け合ったヴォーカルも幽玄的な「Convolutions」、NWのギター・ポップ曲にありそうなメロディーをシンセだけで演奏したような「Round & Round」、フランス語で歌われる明るめのポップ・ナンバー「Si Tu Attends」まで、一聴するとかなりシンプルなのですが、凝りに凝った音響工作的な部分とかなり甘めのヴォーカルが交錯するといった質の高さを感じさせる一方で、耽美や退廃といったムードを絡ませながらアヴァンギャルドさも同時に表現しているといった不思議に落ち着きを感じさせる一枚になっている気がします。それにしてもマイナー・コードの転調の練習のようなシンセは一聴でしょう。
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不条理音盤委員会 677 Drum Theatre 「Everyman」
- 2010/01/24(Sun) -
どうでもいい話(ランチタイム篇)。
時々出かけるパスタ屋のマスターは茶目っ気がある小粋な親父なのですが、先日以来カウンターの片隅に某書道家の話題の書「カルボナーラばかり注文するな」が目につくところに置いてあります。それは親父のたちの悪いギャグで、大体にしてボードに書かれているランチ・タイムのメニューには「カルボナーラ」しか書いていなかったりします(笑)。

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と、いうわけでPaul Snooker(B)、Myles Benedict(Dr)、Simon Moore(G)、Kent B(Key)、Patrick Gallagher(Key)、Gari Tarn(Vo)という5人組のDrum Thearteのアルバム「Everyman」です。80年代NWに特徴的だったエスノ・ポップのセンスを打ち出し、メンバー全員が叩くというパーカッションを効果的に配した立体的なサウンドスケープはプロデューサーのArt Of NoiseのGary Langanによるものと思われますが、かなり絶妙でダンサンブルな一枚でした。
マリンバとホーンの絡みが絶妙な「Home Is Where The Heart Is」、彼等の唯一のヒット曲(だと思う)「Eldorado」、アフロ風のコーラスが美しい「Reunion」、ミステリアスな雰囲気を漂わせる(タイトル通りだな・・・)「Wild Sargasso Sea」、力強く打ち鳴らされるビートがまさにタイトルを象徴している「Rhythm Of Your Heart」、カリブ風の音作りにZoukの影響が見え隠れする「Living In The Past」、ハイライフ+カリプソといった感じの「Children Of Tomorrow」、このアルバムの中ではちょっと異色なAOR的な「Moving Targets」、Art Of Noiseをそのまんまエスノ化した(イントロは某曲のパクリ…Gary Langanの手抜きであるのは明白)「Once In A Lifetime」、最後を締めくくるスローなバラード「Runners」まで本当にカラフルな音に満ちあふれた個人的には良いアルバムだと思うのですが、「Eldrrado」以外は全く注目されずに今に至っているのが不思議な気がします。Gari Tarn君のヴォーカル・スタイルやエキゾ趣味の音作りからはRobert Palmerが大好きだ!とわかる点が二番煎じっぽいというのと、タイトルからもうかがえるように、大仰なメッセージを掲げた歌詞が音とズレているのがDrum Therte評論家の麻美ちゃんの意見なのですが、そんな点を差し置いてもなかなか出来の良い一枚だと思います。。。。

結局彼等の音はこの「Eldrado」だけ(映像悪・・・謝X100).



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不条理音盤委員会 675 Fiction Factory 「Throw the Warped Wheel Out」
- 2009/10/11(Sun) -
コンビニとかで弁当やカップ麺やおにぎりセットを買った時に訊かれる一言。
「お箸は何膳おつけしますか?」
そりゃぁ、マニュアル通りの対応なんだろうけどさ、一つの弁当分け合って食べるほどラブラブな家庭ではありません(爆)。

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と、いうわけでChic Medley (G)、 Graham McGregor (B)、 Eddie Jordan (Key)、 Mike Ogletree((Dr) 、それにKevin Patterson(Vo)の5人からなるFiction Factoryの1stアルバム。このグループはデビュー・シングルの「Feels Like Heaven」が全英6位、スイスで1位を獲得してしまったことがアダとなってしまい、それ以降急激に失速してしまうのですが、Kevin君のハイトーンのヴォーカルとソフトな音づくりは結構捨てがたいものもあるような気になってきます(懐古趣味&勿体ないお化けのせいだな)
そのロマンティックな歌メロの「(Feels Like) Heaven」から始まり、ファンク風の「Heart and Mind」「Panic」、奇妙な音のシンセをフューチャーした「Hanging Gardens」、AOR的な「All or Nothing」、パーカッションのカチカチという音が耳に残る「Rise And Fall」、ラテン・ロックを思わせるような「Hit the Mark」、エスノ的なギター・フレーズを挿入した「Ghost of Love」、隠し味的な発信音風のパーカッションの音に思わず感動する「First Step」、ギターのカッティングが小気味良い「Warped Wheel」まで、例のヒット曲以外はブリティッシュ・ジャズ・ファンク系の曲が続いています。キーボードのクリアな音や随所に織り込まれたチョッパー・ベースやハンド・クラップ(無論シンドラ)といろいろと小技も織り込まれている割にやはり地味だったんでしょうかね。。。。ちょっと華がないような気がします。曲そのものはよく書けているとは思うのですが手際よくまとめてしまったというか、小粒だという印象もあります。同じ時期に売れまくったKaja Goo GooとかDuran Duranよりは彼等の方が音楽的には高いことをやっているのですが、所詮世の中は短小軽薄が好まれるといった渦に巻き込まれてしまった悲しいグループの一つでした(CBSというメジャーなのにね…涙)。

「Panic」の音だけ



試聴音源はこちらから

http://www.amazon.co.uk/Throw-The-Warped-Wheel-Out/dp/B001HX1BRK/ref=dm_cd_album_lnk


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不条理音盤委員会 672 Debbie Harry 「Rockbird」
- 2009/10/05(Mon) -
ネギには胡椒と唐辛子のどちらかが合うかで悩んでいる片桐と言います。
季節柄&産地の関係で一束買っても100円というお買い得なので、ついつい買い込んではご飯の友としてネギを炒めるのがちょっとしたマイブームなのではありますが、どうしても気分的にスパイシーな日とホットな日があるので、ネギを岩塩で炒めた後にどちらをふりかけるかで、瞬間的にかつ発作的に悩みます。ダウナー気味の日はブラック・ペッパーになることが多いような気がします。

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と、いうわけで70年代後半から80年代にかけてのロック・ポップ・シーンで一時代を築いたというか、現在に至る女性ヴォーカリストのエロかわ路線の先駆者とも言うべきBlondieのヴォーカリストDebbie Harryさんの1986年のアルバム「Rockbird」です。当時の彼女はバンドではその妖艶なルックスも含めて挑発的なパフォーマンスを演じていたのですが、ソロになるとその路線を維持しながらも微妙にコンテンポラリーを意識した方向にシフトすることが多く、このアルバムでもJ.Giles BandのSeth Justmanのプロデュースの下でスピード感とポップ・センスを十分感じられるバラエティに富んだ内容になっています。
60年代フレンチ・ポップのような「I Want You」、ムーディーなサックスをフューチャーした大らかな歌メロの「French Kissin In The USA」、跳ねるようなシャッフル・ビートの「Buckle Up」、テクノ・ポップ風の「In Love With Love」、蓮っ葉な歌い方(得意技ですね)のベタな歌謡曲「You Got Me In Trouble」、酔っぱらったKate Bushのような「Free To Fall」、このアルバムでは一番Blondieっぽい「Rockbird」、Ultravox的なシンセ主体のダンス・ナンバー「Secret Life」、ナイル・ロジャースとの共作のファンクっぽい「Beyond The Limit」まで、要所をしっかりと締めたシャキシャキ系サウンドを従えて、いつもの如くのハキハキ風ヴォーカルで歌っているという印象があります。様々なタイプの曲が並んでいるのでちょっと散漫な感もありますが、Blondieでのぶっきらぼうさがない分気軽に楽しめる女性ヴォーカル・アルバムになっていると思います。

「In Love With Love」の音(PVではないようです)



試聴音源はこちらから
http://www.amazon.com/Rockbird-Debbie-Harry/dp/B000000OYG

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不条理音盤委員会 666 The Batfish Boys 「The Gods Hate Kansas」
- 2009/09/12(Sat) -
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ダーク・サイケな音にリズム・ボックスを使用しているということ、そしてレーベルがMerciful Releaseということで、どう考えてもSisters Of Mercyの2番煎じとしか思えなかったThe March Violetsは突如としてドラマーを加入させて、いきなり普通のポップ・ロック路線を歩み始めるのですが、それに嫌気がさしたヴォーカルのSimon.Dはバンドを脱退してしまいます。そしてJohey Elliott(G)、T.G. Ashton(B)、Martin Pink(Dr)というメンバーと共にこのThe Batfish Boysを立ち上げていきます。この「The Gods Hate Kansas」は彼等が1985年にリリースした1stアルバムです。やはりゴシック・サイケな音作りなのですが、そこにオリジナル・サイケやドラッグ・ミュージックのエッセンスを組み合わせて独自性を打ち出しているようなのですが、どこか中途半端なような気もします。
粘着力のあるSimon.Dの歌声が堪能できるシンプルなロック・ナンバー「Real Rough Dude」、ブルースぽくやったゴシック・サイケといった珍曲「The Tumbleweed Thing」、60年代のガレージ・ロックを意識したような「Killer Sub」、やはりオリジナル・サイケの色合いを帯びた気だるいヴォーカル・ナンバー「Mrs. Triffid」「Swamp Liquor」、どこか名曲「Spirit In The Sky」にも似ている「Chronopolis」、この中では一番ネオ・サイケ的で、泣きのギターも存分に味わえる「Lootenant Lush」、タイトル通りタイトなロック・ナンバー「The Birth Of Rock And Roll」、タイトルに象徴されるような米国南部(と、いうかThe Bandだな、こりゃ)への憧れを前面に打ち出した「 Garth Rides Out」、ハード・ロックスタイルの「Hot Guns」まで、このアルバムのタイトルからも如実にうかがえるように、UKというよりはどちらかというとUSAを視点に入れたような音作りが目立ちます。様々なスタイルで奏でるJohey Elliotさんはまさに大活躍でSimon Dさんも健気な歌声を聴かせてはいますが、やはりこのスタイルだとどうしてもAndrew Eldrichという大御所がいるわけで、その影から懸命に脱しようともがいているような印象も十分感じられます。このアルバムは今となってはゴスのファンよりもエモとかハードロックの好きな人の方が受け入れられるのではないかとも思います。当時は結構ボロクソに言われていましたが。。。。苦笑。
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不条理音盤委員会 662 Che-SHIZU 「約束はできない」
- 2009/09/04(Fri) -
最近、サツマイモを煮ることにハマっている片桐と言います。
別に大した理由もないのですが、生協に行くと100円で小さいサイズのイモが5・6個入った袋が目立たないところ(メインの大きいイモが置かれている台の下の方)にあるので、それを買ってきていろんなものと合わせます。
おやつ用にリンゴやグレープフルーツと一緒に煮ると満腹感も味わえます。

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と、いうわけで現在も胡弓奏者として活躍されている向井千恵さんと工藤冬里さん(G、P、Vo)、西村卓也さん(B、Vo)、高橋朝さん(Per)といった4人の面々が集ったChe-SHIZUが1984年に京都のゼロ・レコードから発表した「約束はできない」です。胡弓という楽器からも連想されるように大陸的な響きを奏でながらの向井さんの歌声は力強さと不安定の合間を小刻みに往復していようで、それに連動する工藤さんの痙攣したようなギターや独特のリズムを刻む高橋さん、それにその合間を埋めるように音を入れることで混沌にさらに拍車をかけてしまう西村さんといった具合に、4人の個性がぶつかり合いながら弾けていくといった結果の後に生じた結晶物のような作品になっていると思います。
アイリッシュ・トラッドのカバー曲(だったと思う)で、胡弓やドラムがそれっぽい雰囲気を演出する中で、向井さんが力強く歌う「I'm dancing in my heart ~祭歌」、東欧っぽい胡弓のフレーズに工藤さんのサーフっぽいギターがからむインスト曲「連舞」、悲しくも美しいメロをもつ「君が目」、儚げな「火の海」、単音を刻み続ける西村さんのベースの上を雅楽のような笛や向井さんと工藤さんの声がコラージュされた「月と明り窓」、工藤さんのギターがインド風にも聴こえてくる不思議な感じがたまらない「約束はできない」、ロシア民謡を破綻寸前の極限的なアレンジで演奏した「黒い瞳の」、同じく有名な曲を割とストレートにカバーした「カチューシャ」、ヴェンチャーズみたいな曲調に前半は韓国語での掛け合い、後半は向井さんのオリジナルの歌詞がつけられた「プレパダ」、文字通り徐々に演奏のヴォルテージが上昇していく「輪舞」、ワルツ風の小品「三度目は武装して美しく無関心」まで、うつろな世界の中に漂う自分のようなものを抜き出して抽出したような歌詞と、どこかノスタルジックな香りがする美メロが溶け合った不思議な世界が拡がっていきます。それはあたかもモノクロの写真に自分で色鉛筆で彩色していくような感じであって、決して単純なサイケデリックとかドリーミーといった感触ではない、心の一番深いところから届けられたものが心の一番深い所で滲みるように響くといったものなのかと思います。個人的には名盤なんです。

最近の向井さんと工藤さんのステージの映像ですが。。。



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不条理音盤委員会 658 BLUE ZOO 「Two By Two」
- 2009/08/13(Thu) -
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このバンドは国内盤も出たから知っている人もいるだろう、ってことで。
Mike Ansell(B)、Matthew Flowers(Key)、Andy O(Vo)、Tim Parry(G)、Mickey Sparrow(Dr)の5人からなるBlue Zooの最大の不幸は妙にルックスが良かったことなのかもしれない、と思ったりもする。比較対象が当時絶頂の人気だったKajagoogooということもあって、アイドル的な期待を持って針を落とせば、そこから流れてくる音は流行最先端の音ばかり。Andy Oも一生懸命歌っているのだが、聴き終えたところでの感想は地味っぽい、というか中途半端というか。。。。演奏力もしっかりとしているし、オリジナリティーも十分感じられるのに、どこか訴求力が足りない様な気がする。パーっと弾けてくれればよいところを妙にストイックに演じてしまう。イメージとは恐ろしいものである。これでスチャラカにやってくれていたらもっと売れただろうに。。。真面目な人たちだったんだろうなぁ・・・と懐古気分に浸ったりもする。
ギターのカッティングも小気味良い彼等の唯一のヒット曲「Cry Boy Cry」、憂鬱なムードを引きずった「John's Lost」、ちょっとファンカラティーナぽい「Far Cry」「(You Can) Count On Me」、 ウッド・ベースを使った渋いナンバー「Love Moves In Strange Ways」、ソウルフルな女性コーラスも加わるファンク調の「(I Just Can't) Forgive and Forget」、ジャジーなピアノも背後で聴かれるテクノ・ファンク的な「I'm Your Man」、ダークなエレ・ポップとも言えそうなモノローグ風のヴォーカル曲「Open Up」、初期のU2を思い出してしまうような「Can't Hold Me Down」、エスノを意識したような「Something Familiar」まで、まるでブリット・ポップの先駆者のようなメロディー・ラインをもった佳曲が次々と出てくるアルバムだと思うのだが。。。いかんせん、狙いはアメリカのヒット・チャートだったのかもしれないようなファンキーさと本来持っているブリティッシュ・ギターバンド的な要素が齟齬してしまっているような気がする。その中間で力の入ったAndy.Oのヴォーカルが響くので聴く者としてはどうも居心地が悪いというか、しっくりこないところが感じられるのである。その辺りの方向性を魅力的と好意的に受け取ってもらえるほどではなかったのが惜しまれる。勿体なかったような思いすらある。。。

レア盤になっているらしい「I’m Your Man」の12インチ盤の音だけ。



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不条理音盤委員会 655 Kissing the Pink  「Certain Things Are Likely」
- 2009/08/08(Sat) -
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グラスゴー出身でカルト的な人気を誇っていたKissing The Pinkの1986年の3枚目。「碧い瞳」というタイトルで国内盤も出ました。初期の頃はMartin Hannett師匠のプロデュースということもあって独特の憂鬱感も魅力の一つだったのですが、メンバー変更&KTPとグループ名を略して発表したこのアルバムではプロデュースにSteve Walsh、ミックスにPWLのPhil Hardingを迎えてのユーロビート系リズム・シーケンスを駆使したダンス大会へとシフトしていて、今までの独自の世界観みたいなものを全て投げ捨てた売れ線狙いになってしまいました。
一発目にソウルフルな女性コーラスを配したミディアム・テンポの「One Step」を持ってくるという荒技から始まり、メロウでソウルっぽい「Never Too Late To Love You」、ゴスが入ったヴォーカルとユーロ・ビートの組み合わせという「Certain Things Are Likely」、ハイ・エナジー的な「Dream,Dream」、ファンキーな「No-One's On The Same Side」、イントロ&サビでバグパイプが大活躍する「Can You Hear Me」、中華風のシンセ・メロを使った=Wang Chang風の「Jones」、インド風のパーカッションを使ったエスノ・テクノの「Identity Card」、大仰なシンセ使いの「One Day」、やはりファンクっぽい「I Won't Wait」まで殆どUKらしさを感じせない派手なダンス・サウンドを聴かせてくれます。事実「One Step」や「Certain Things Are Likely」はUSAのダンスチャートではそれなりにヒットしたので、彼等の目論見そのものはまんまと成功したと言えましょう。ヴォーカルの声質がDead Or AliveのPete Burnsに似ている低音ということもあって歌メロそのものはやや単調で、それを補って余りあるようなやたらとパワフルな女性コーラス隊が躍動感をもたらしてくれるのは面白いのですが、あまりにシンセの化粧が厚過ぎてちょっと胃もたれしてしまいそうなクドさがあるのもまた事実です。と、いうかイタロ・ディスコのシングル・コンピ盤みたいなアルバムだったりして……(-。-) ボソッ。

「One Step」のPVを。。。。



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不条理音盤委員会 650 General Public 「All The Rage」
- 2009/07/25(Sat) -
ふと何気にネット・サーフィン(笑)をしていたら、真中瞳さんが既に引退しているという記事を見かけてしみじみとした片桐と言います。別に深い思い入れはないのですが、真中瞳さんといえば一時期の「ニュース・ステーション」での金曜日のスポーツ・キャスターが記憶にあって、報道番組とは思えないようなクラブ風のセットの中で、スポーツのニュースを読み上げる様はどこか違和感があったような気がします。

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というわけで、Ranking Roger(Vo、 ex - The Beat)、Dave Wakeling(G, Vo ex - The Beat)、Mickey Billingham(Key、 ex - Dexy's Midnight Runners)、Horace Panter(B、ex - The Specials)、Stoker(Ds、 ex - Dexy's Midnight Runners)という究極の残党寄せ集めバンドといった雰囲気のあるGeneral Publicの1984年のアルバム「一世風靡」です。さすがにそれぞれが所属していたバンドのファンクやラテン、ソウルといった要素を巧みに取り込んだ音はお洒落感覚に富んだクオリティの高いもので、多彩な曲調をしなやかなリズム・セクションで支えた心地よいサウンドに仕上がっています。
タイトなリズム・セクションにブラスの音も心地よい「Hot You're Cool」、彼等の唯一のヒット曲(この曲って絶対Red Boxがパクっているww)の「Tenderness」、メロウなレゲエ・タッチながらギターの音がダブっぽい「Anxious」、エレクトロニクス仕立てのファンキー・ミュージックといった感のある「Never You Done That」「Burning Bright」、アフロ・カリビアンぽい曲調にラップ風のヴォーカルがかぶる「As a Matter of Fact」、目まぐるしくリズムが入れ替わる「Are You Leading Me On」、飛び跳ねるように明るいポップ・ナンバー「Day-to-Day」、雰囲気たっぷりのトランペット・ソロも聴かれるファンキーなナンバー「Where's the Line」、最後に相応しく(?)多少社会性を持った歌詞と重苦しい曲調の「General Public」までカラフルな音作りの曲が続いて、ノリだけは抜群なのですがいかんせん親しみやすいメロディーというか、口ずさめるようなサビが見当たらないといったアルバムでもありました。
バンド自体寄せ集めということで、方向性が定まらなかったのでしょうか長続きせずにすぐに解散してしまいます。
このGeneral Public解散後にRanking RogerとHorace Panterは更に残党をかき集めThe Special Beatなるユニットで少々活動しますが、こちらも本店が再結成したのを機に消滅してしまいました。

試聴音源はこちらから
http://www.hmv.co.jp/product/detail/104851

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不条理音盤委員会 640 Berlin 「Pleasure Victim」
- 2009/06/05(Fri) -
野球中継を見ていて気になる点。
興奮冷めやらないのは多少理解できるのですが、いちいちWBC日本代表のXXと連呼すること。
ある程度活躍した選手ならまだしも、広島の栗原選手にそれを使うとちょっと可哀想な気がします。

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と、いうわけでBerlinの1982年のメジャー・デビュー作「Pleasure Victim」です。David Diamond (Vo、G、Syn)、John Crawford (Vo、Syn、B)にご存知Terri Nunn (Vo)を迎えてのこのアルバムでは少々アンダーグラウンドな色彩の要素のシンセ使いも含めて、Terri Nunnの微妙にエロい歌詞が楽しめる一枚になっています。
冒頭からTerri Nunのウィスパー・ヴォイスを存分に聴くことができる「Tell Me Why」、マイナー・キーの流麗なストリング・シンセが効果的に使われた「Pleasure Victim」、極めてエロい名曲中の名曲であると同時に、タイトルは思わせぶりに「その時、私は・・・」なんぞという邦題が付けられた「Sex (I'm A...)」、ニュー・ロマンティックスの影響が濃い「Masquerade」「World Of Smiles」、現在では到底考えられないチープ過ぎるシンセ・ソロが挿入される「The Metro」、Terri Nunnが悲痛な声で歌うスロー・テンポの「Torture」まで、アメリカのバンドらしからぬUKっぽいテクノ・ポップ風の曲が次々と流れてきます。ただ、意識的にヨーロピアン感覚を導入しようと試みたことはこの時代において一風変わったスタンスであるという点は評価できるのですが、いかんせんこの時点ではまだシンセの使い方も含めて試行錯誤だったようで、このミニ・アルバム全体を通しての魅力といえばTerri Nunnのコケティッシュさ頼りという面は歪めません。その点を克服したのが次作の「Love Life」になります。
再発盤では「Sex (I'm A...) 」のExtended Versionも収録されていて、エロさはより炸裂しますよ(笑)。

試聴音源はこちらから
http://www.amazon.com/Pleasure-Victim-Berlin/dp/B000000OXB

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不条理音盤委員会 639 ABC  「Lexicon of love」
- 2009/06/03(Wed) -
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たまにはこんなアルバムでも取り上げてみようかと思うのは、ひとえにRico Rico嬢がRadio Oneでこのアルバムにも収録されている一大ヒット曲ナンバーである「The Look Of Love」を流していたりしたので、ついついしばらくぶりに聴いてしまったので、それをBlogのネタにまでしようとしただけなのです。
それにしても先日まではあれだけイタロ・ディスコ!と大騒ぎしていたくせに、最近ではエレクトロニカ~とうわ言のように呟いているRico Rico嬢に早く素敵な彼氏が見つかることを切に願います。
で、本題に移るのですが、ABCはフロントマンのMartin Fryのバンドの様に思われているのですが、そもそもMark WhiteがやっていたVice Versaというエレクトロ・パンクバンドを取材しにきたMartin Fryが意気投合して、そのままバンドに加入してしまったというところから始まります。二人のMarkはそのまま名前をABCと変えて1982年にリリースしたのがこのアルバムです。このアルバムをプロデュースしたのがTrevor Horneだったり、後にYMOやThe THEで叩くことになるDavid Palmerが在籍していたということでも有名です。
ゴージャスなオープニングに面食らった後で、一気に繰り広げられるライトなファンク・ナンバー「Show Me」、スラップ・ベースが大活躍するヒット・ナンバー「Poison Arrow」、Mark Fryの粘っこいヴォーカルと対照的なお洒落な音が微笑ましい「Many Happy Returns」、ホーンやハンド・クラップも導入された70年ディスコ・タッチのダンス・ナンバー「Tears Are Not Enough」、メロウなオーケストラル・ポップの「Valentine's Day」、彼等の代表曲と呼んで差し支えない「The Look of Love」、ZTTらしい音が炸裂する中でTessa Webさんの美声が聴かれる「Date Stamp」、ポップなバラード「All of My Heart」、シリアスで重苦しい雰囲気が漂う「4 Ever 2 Gether」、最後を締めくくるクラシカルにアレンジされた「The Look of Love" (Part Four)」までMartin Fryさんの七色に変化する表情豊かなヴォーカルと、それに負けないようにロマンティックな色彩が濃いエレ・ポップ・サウンドが見事なまでに合体したアルバムです。難を言えばかなりファンキーなダンス・サウンドの割にはドラムの音が若干軽めで、その分ベースが前面に打ち出されているのがアンバランスのような気もしますが、そこは策士であるTrevor Horneの意図したところなのでしょう。このファンク路線はこのアルバムで既に最終形態を見せていて、ABCはこの後ひたすら同じ路線の再生産を続けていくことになります。それでも彼等のシングル曲で一番売れたのは実は「The Look Of Love」ではなく87年の「When Smokey Sings」ということは案外知られていません。

試聴音源はこちらから
http://www.amazon.com/Lexicon-Love-ABC/dp/B00000I2PG

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不条理音盤委員会 636 Eric Random And The Bedlamites 「Time-Splice」
- 2009/05/28(Thu) -
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よくある話なのですが、歯医者さんで治療の前に言われるひと言があって、それは誰もが耳にする「痛かったら左手を上げてください」というもので、それは勿論先生が右側に陣取っているからなのは明白なのですが、先日歯垢を除去しに行った際に思わず右手を上げてしまって先生に驚かれてしまった片桐と言います。
だってさぁ~、激痛が走った瞬間に左右とか考える余裕なんぞございません。
と、いうわけで70年代後半から80年代のポスト・パンク~NWシーンでちょtこちょこ顔を出しながら、今一つマイナーな存在であるEric Random親分の1984年のアルバムです。親分はギター、ベース、フルートにシタールといった何でもこなせるマルチな方で、Cabaret Voltaireや23Skidooのレコーディングに参加したり、晩年のNicoのツアー・バンドの一員として来日までしているのですが、自らがメインとなって音盤をリリースすることが少ないので、なかなかその音を聴く機会は少ないような気もします(初期の音源のコンピはLTMから再発されていますが)。。。
シタールとパーカッションが延々インド風のムードを演出するミステリアスな「Himalaya Sun」、淡々としたダンス・ビートにヴォイス・コラージュが組み合わされる「Hardcore」、フラメンコ~中東風のシンセ音をかいくぐって太鼓が打ち鳴らされ、フルートが吹き鳴らされる「Destination」、いびつなアフロ・ビートと電子音が交錯する「Subliminal Seduction」、チープ過ぎるダブ「Second Sight」、パーカッシヴな電子音響作品「No-Man-Trash」、やはり早急な打ち込みビートに暗黒系ヴォイスがかぶる「Father Can't yell」、冒頭の曲をダブ処理した「Himalaya Sun」まで、言うなればCabsの初期の音をほとんど一人でやっているようなミステリアスな音が続き、交友関係を頭に入れながら聴くとついつい微笑ましくなってしまうようなサウンドです。もっともCabsや23Skidooのような宗教色は皆無な点が割ととっつきやすいとは思うのですが、本当にEric親分が何をやりたかったのか?ということを考えるとちょっと悲しくなってきます。。。。

このアルバムの試聴音源はないのですが、とりあえずmyspaceで雰囲気だけでも。。。
http://www.myspace.com/ericrandombedlamites

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不条理音盤委員会 633 Drop In The Gray 「Certain Sculptures」
- 2009/05/01(Fri) -
片桐の住んでいる街には大手のレンタル店が2軒あって、時々サービスの一環として半額で借りられる日や旧作100円の日とかが設けられていますが、そんな日に限って見たいと思っている映画が全てレンタル中だったりします。仕方なくドラマのシリーズものや特撮ものでも、と諦めるのですが、大抵そういう時には既に見たことのある巻ばかりが残っていたりします。

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と、いうわけで先日の流行歌曲再生舞踊団でもやったColin Campbell (Guitar)、Marty Frederiksen (Drums、 Vocals)、Dan Phillips (Vocals)、Hans Christian Reumschuessel (Bass、Cello)というLA~カリフォルニアを拠点としていた4人組のバンド、Drop In The Grayの1985年の唯一のアルバムです。通常のバンド編成に加えてチェロを担当するメンバーがいるのが目を引きますが、基本的にはニュー・ロマンティックスを意識したようなシンセ・ポップがメインです。
エンディングの流れるようなピアノのメロディーが美しい「All the Same」、OMDを思い出してしまうシンセとヴォーカルがやけに耳に残る「Wide Eyed One」、元気いっぱいのアメリカン・ロック的の「Fall and Cry」「Past Your Frame」、個人的には名曲だと思っている「Heartache Feeds Heartache」、ゴス風の「A Place for You」、スラップ・ベースとシンセ・ドラムが大活躍する「No Light」、ハイ・トーンのヴォーカルが風変りな印象を与える「Only Love」、ピアノをメインにしたロマンティックな「Turn Me' Round」、Duran Duranのような「Be There」、クラシカルなインスト曲「Alles Dasselbe」までメロディアスで多少哀愁入った曲が展開していきます。Dan Philipsのしゃくりあげるような歌い方と伸びやかな歌声が人によっては多少くどさを感じてしまうかとは思いますが、アメリカというよりはUKを視点に入れて制作したようなNWの音は、やはり同じ頃に活動していたBerlinとの共通性を覚えます(現にmyspaceでは彼等がmy friendになっています・・・・)。ただ、どうしてもオリジナリティーという面では少々弱いというか、ジャケット写真やギターのカッティング、あるいはベース・ラインに顕著に現れているようにDuran DuranあるいはKaja Goo Gooといった大物の影がちらついてしまいます。またせっかくチェロを弾けるメンバーがいるのに、それを効果的に使用していないという点がちょっと残念です。

試聴音源はこちらから
http://mp3shake.com/en/album/A_Drop_In_The_Gray/Certain_Sculptures-27332/
http://www.myspace.com/adropinthegray


「No Lights」の音だけ。。。



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不条理音盤委員会 631 VIRGIN DANCE  「Against The Tide」
- 2009/04/27(Mon) -

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Modern Eon解散後にドラマーのCliff HewittはEdwin Hind(G、Vo)、Kenny Dougan(Rhythm guitar)、Graham Mcmaster(B)らと共にVIRGIN DANCEというバンドを結成します。メンバー・チェンジの後Eurythmicsとの83年ツアーを経て2枚のシングルを発表し、バンドとしての基礎が固まった85年に発表したのがこの「Against Tide」です。一部ではSimple Mindsのディスコ版などと揶揄されていようですが、どちらかというと多少演劇っぽい要素も含んだEdwin Hyndeのヴォーカルを生かしたオルタナネイティヴ風味のNWと表現するべきかもしれません。
まるでネオ・アコ系の曲のように爽やかな「Are You Ready (For That Feeling)」、鳴りもの系シンセも賑やかな「Rainy Days」、リズム・ボックスとピアノ主体の大仰なスロー・ナンバー「Make Love」、エレ・ポップ風にメガ・ミックスが施された(さほどのリミックスでもありませんが)「The Dream Is Over (We Can Make It)」、キラキラ・ギターに乗せて憂鬱そうに歌う「Against The Tide」、スコティッシュ・トラッド風の「Desire」、フューチャーリストっぽい「Night Call」、ロマンティックなメロディーを前半は思い入れたっぷりに、後半はシンセを大幅に導入して叫ぶように歌われる「No Disguise」、ギターの音をノイジーに重層的に重ねた「Farewell Claire」、ちょっとファンキーな「The Dream Is Over (We Can Make It)」まで、実験的な音も交えた軽めのシンセ・サウンドにのせて、E.Hyndeが時には感情たっぷりに、時には吐き捨てるようにとニュアンス豊かに歌う曲が続きます。当時としてはかなりひねりも感じられ、流行とはちょっとかけ離れたようなマニアックな音作りはさすがにリバプール出身ということもあるのでしょうが、リアルタイムで聴いていたとするならばかなり面白かったのではないかと思います。このLPはSpartanというレーベルから出ているのですが、このSpartanはScritti Polittiの「Songs To Remember」のオリジナル・リリース(Rough Trade傘下ですが。。。)でも有名なのですが、このVIRGIN DANCEにはあまりフォローがなかったようで、バンド自体いつのまにか消滅してしまいました。今、思うと勿体ないような気がするバンドの一つです。

何となく声がJulian Copeに似ている「Are You Ready」の音だけ。。。


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不条理音盤委員会 630 Shiny Two Shiny 「Halfway Across The Rainbow 」
- 2009/04/16(Thu) -

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最早快感となってきたディープ80年代シリーズ。
お次の登場はリバプール出身のFlo SullivanさんとRobin Surteesさんという男女のポップ・デュオShiny Two Shinyが唯一残した1983年のミニ・アルバムでござ~~る。
リズム・ボックスを中心にギター、ベース、シンセといった音から真っ先に思い浮かぶのはやはりYoung Marble Giantsなのでしょうが、その予想に違わないNWチックな音を聴かせてくれていて、何はともあれFlo Sullivanさんの声の綺麗なこと、綺麗なこと!片桐言うところの「天使降臨系」のヴォーカルです。
可愛らしいヴォーカルのアコースティック・ナンバー「Waiting for Us」、Joy Division~初期New Orderといった感じの「Through the Glass」、キラキラ系シンセが大活躍する「Razzamatazz」、名曲をテクノ・ポップ風にカバーした「The Boy from Ipanema」、サイコビリー風の「Wake」、ちょっぴりハード・エッジなギターがネオ・サイケっぽいメロを奏でるインスト曲の「Susquehanna」、マカロニ・ウェスタン調でRobinさんもヴォーカルをとる「Concentration」、デカダンスっぽい雰囲気に満ちたアヴァンギャルド風ワルツ「Grey」まで、夢見るようなひと時といった感じの一枚です。
この後にFlo Sullivanさんはソロ・ユニットでいくつかシングルをリリース、RobinさんはBenny Profaneに参加と別々の道を歩んでしまうので、まさに二人の個性が偶然一致した奇跡的な輝きに満ちたアルバムなのかもしれません。
Red Flameが倒産してしまって権利関係が滅茶苦茶になってしまったので、多分再発そのものが難しいと思われるのが残念ですね。

12”Verなのでちょっと派手になってしまった「Waiting For Us」



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不条理音盤委員会 627 Michael Cretu 「Legionäre」
- 2009/04/08(Wed) -

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Enigmaの中心人物とも言うべきMichael Cretuの1983年の2ndアルバムです。
元々彼は70年代後半に人気を博したディスコ・ポップグループのボニーMのプロデューサーだったFrank Farianのチームの下でアレンジャーやキーボードを担当していたのですが、やがて独立して後の妻となるSandoraがメイン・ヴォーカルをつとめていたアラベスクのレコーディングやツアーに参加するようになります。82年のアラベスクの来日の際にも同行していました。そういったスタジオ・ミュージシャン的な仕事と並行してMichel Cretuはキーボード主体のソロ・アルバムを3枚発表していて、この「Legionäre」ではノイエ・ドイツ・ヴェレとは一線を画したようなストレートなテクノ・ポップ風の作風の曲が並んでいます。
ヴォコーダーで変調させたヴォイスによるイントロダクション的な「Legionäre」、裏打ちのリズムが心地よい「Total Normal」、後にプロデュースするHubert Kahに通じる哀愁系メロの「Spiel Auf Zeit」、雄大な曲調の「Frau Aus Stein」、独特のシンセの音色が印象的なインスト曲「Goldene Jahre」、ロマンティックなKraftwerkともいえそうな「Zeitlose Reise」(後にSandraの1stアルバムに再録)、デジタルに翻訳されたシュラーガー+シンフォニー風の「Data-Alpha-4」、クラシカルなインスト曲「Karawanen」、 荘厳なアンセム調の「Der Planet Der Verlorenen Zeit」まで、いかにもドイツっぽいシンセ音(Mute系とはちょっと違う金属的な感触の音がメインなんです・・・)が響き渡る中でMichel Cretu自身による朴訥なヴォーカルが聴かれるのですが、Enigma時代からは予想できないようなエモショーナルな歌い方には一瞬驚いてしまいます。また、ドイツ語のゴツゴツとした響きと相俟って全体的には硬質なイメージを覚えます。後に手がけるプロダクションと共通するような点がうかがえるのは仕方がないことかもしれませんが、見過ごすには結構勿体ないような気がするテクノ精神に満ちた一枚のような気がします。隠れた名盤でしょう。

86年のシングル「Gambit」のPVを。。。



試聴音源はこちらから
http://www.amazon.de/Legion%C3%A4re-Re-Release-Michael-Cretu/dp/B00005YW83

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不条理音盤委員会 625 Claustrofobia 「Arrebato」
- 2009/04/05(Sun) -

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発作的にHDレコーダーが欲しくなってきた片桐と言います。
その理由は今月6日から「エゴイスト」というドラマに片桐が池上季実子さんの次に好きな宮地真緒さんが出演しているからです。しかも、そのドラマは平日の昼間にやっているので仕事をサボって見ていると美由紀ちゃんに怒られるので録画しようと思ったからです。
と、いうわけでPedoro Burruezoさんのソロ・プロジェクトと思われるバルセロナのNWユニットClaustrofobiaの84年のデビュー・ミニ・アルバムです。彼の他にMaría José Peñaさんと Antoni Baltarさんがクレジットされていますが部分的な参加のようです(ジャケにはしっかり映っていますが)。そもそもスペインのNWシーンがいかなるようなものかはあまり知らないのですが、いろいろ調べてみると面白そうなアーティストがいるので音盤発見次第アップしていこうかとは思っています。このClaustrofobiaもUKシーンと連動したようなアバンギャルドな色彩を備えたユニットで、何よりもスペイン語独特の響きがネジくれた音と相俟った不可思議な味わいをもたらしてくれます。
スペイシーなシンセが奇妙な感覚を生み出す「La Espia Que Me Amo」、ギターをかき鳴らしてPedoroさんが歌う「Sueños De Donna」、プラスティックスやDEVOを連想させるチープなテクノ・ポップ「Sombras En La Alcoba」、エキゾ風のシンセとMaríaさんの美声コーラス、ファンキーなベース、それにモノローグ的なヴォーカルが交錯する「Amor Sensible」、乾いた音のギターとピアノが東欧風の哀愁を醸し出す「Rapsodia Bajo El Volga」、レゲエ~ダブの要素を借用したロマンティック&アヴァンギャルドな「Paris Nostalgic (Tango)」、硬直したラテン・ビートに痙攣ギターがかぶる「Lagrimas Por Un Bolero」とかなりアクの強いヴォーカルとチープ過ぎる音響がいかにもNW初期の音を堪能できるかとは思います。この後も数枚アルバムを出しているようで(未入手)、海外のレビューを読むとRobert Wyattと絡んだりもしているようなのでちょっと興味が出てきたりするグループの一つです。

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不条理音盤委員会 611 Perennial Divide 「Purge」
- 2009/02/24(Tue) -
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これまたSweatbox所属のバンドだったりして。。。
PERENNIAL DIVIDEといえば、そのバンド名やアルバムよりはMeat Beat Manifestoの前身としか知られていない哀れなバンドでありまして、イギリス中部のSwindon出身の Jack DangersことJohn Corrigan、Johnny Stephres、そしてPaul Freeguardというトリオ編成でありました。で、Swindonといえば、奥さん!XTCとは同郷ではありませんか!というわけでそんな縁もあって12”シングルをAndy Partridge先生がプロデュースしているらしい(欲しい…涙)という前振りからも何となく想像できるように音は典型的なNW系でありまして、しかもひねくれている(爆)。というかNW系の音に素直な音なんぞ無い!という定義及び反論は正しいのですが、彼等のねじくれ方は微妙にクールでエスノでファンキーといった感じで、躍動感ビンビンの割にちっとも熱くならずに、それでいてエフェクトをギンギンにかけた空間的なリズム処理には長けているという、EBMの到来を予測するような作品になっているのでごじゃる。
全体を通して聴けば、デジタル・ビートが支配する中をノイジーなギターや叫び声系ヴォーカルが飛び交うといった今のインダストリアル・ロックにも近いサウンドなんですけど、アブストラクトな音響工作的なノイズ系コラージュの「Parricide」、ファンキー・ビートが炸裂する「Captain Swing」、テスト・デプトみたいに金物やホーンが鳴り響く「Rescue」、フォーク・ロックのようなギター・カッティングに打ち込みが被っていく「The Fall」、今は無きモスクワ放送のISやSAをサンプリングした「Burning Dogs」のようにところどころでキラリと輝いている原石みたいなイメージを覚えてしまうのは、やっぱり後からのMeat~でやっていることを知っているからなんでしょうが、それじゃ、つまらないというか聞かれたりすれば、つまらないことはないがどこかもの足りなさを覚えるというか、ブチ切れ具合がちと少なめじゃないかなぁ~~とかいうないものねだりの駄々こねをしてみたくなってしまうのでごじゃる。
一言で表現するならば、いかにもSweatboxらしい音なのでごじゃるよ!
どうしても聴いてみたいと思う人は(おるんか?)「Meat Beat Manifesto / Perennial Divide - Archive Things 1982-88 / Purged」という盤で聴けるぢょ~~。

「Captatin Swing」がここで聴けるのでごじゃる。
http://burlveneer.vox.com/library/audio/6a00d4144aef1d3c7f00e398b54c5c0001.html

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不条理音盤委員会 610 A Primary Industry 「Ultramarine」
- 2009/02/23(Mon) -

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Paul HammondさんとIan Cooperさんを中心にGuy Waddiloveさん、Jemma Mellerioさん、Simon Hammondさんというサポートを従えたA Primary Industryが1986年にリリースしたアルバムです。彼等はSweat Boxレーベルに所属していたのですが、このレーベルの特徴であるハンマー・ビートとアブストラクトな音響工作を彼等もまた踏襲していて、やはりレーベル・メイトのIn The Nurseryに似たような部分もあるのですが、In The Nurseryが叙情的なネオ・クラシカル路線をたどったのに対して、彼等はもっと粗暴で原初的な形態を好んでいたようで、それはプロデュースしたMeat Beat ManifrstoのColin Jamesさんのアドバイスもあるのかもしれません。
インダストリアルな音を思わせる金属的な音の中でノスタルジックなメロディーが奏でられていく「Body Blow」、歪んだフィードバック・ノイズとJemmaさんの儚げな声が交錯していく「Beacon Hill」、市街戦を模したようなSEが随時に挿入される「Shear」、ドリーミーでかつアンビエントな雰囲気の「Sans Orange」、Cocteau Twinsといった4ADレーベルを思い出すような幽玄な「Cicatrice」、サックスをフューチャーしたフリーキーなメロディーと並行してJemmaさんが意味深な言葉を語っていく「Watchword Weal」、混沌の中でスネアを多用したドラムが曲全体を支配する「Gush」、不規則なリズムが刻まれていく中にホワイト・ノイズやパルス音が次々と重ねられていく「Raw Umber」、深いエフェクトをかけられたギターが憂鬱なメロを延々弾き続けていく「Silesia」、小洒落てポップなフレーズの最後に混乱を招きいれるごとくギター・ノイズを組み込んだ「Rose Madder」まで一聴するとポジティヴ・パンク的な音作りが感じられるのですが、極めてヴィジュアルを意識したような架空のサウンドトラックとも呼ぶべきイマジネーションを想起させてくれる作品です。その後、IanさんとPaulさんがどういう理由でUltramarineというユニットを立ち上げて牧歌的なフォーク・テクノをやろうとしたかは不明なのですが、ある意味で究極のオルタナティヴの典型としてIn The Nurseryの「Coda」と並んで語られるべきものだと個人的には思っています。
このアルバム久しく探していたのですが、最近ようやくゲットしたので、実は喜んでいたりします。

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不条理音盤委員会 604 Shoc Corridor「Train of Events」
- 2009/02/06(Fri) -
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なんかここまで来るとディープを通り越しているような気もしますが。。。。
と、いうわけでロンドンを中心に活動していたShoc Corridorの1985年の2ndアルバムです。元々スタジオ・ミュージシャンのお遊び的なユニットで、Andy GarnhamさんとPaul O’Carollさん以外のメンバーは流動的だったようです。これ以前にもう1枚「Experiments in Incest」というLPを出しているようなのですが、こちらは現在捜索中で未聴です(謝X100)。どちらかといえば曲名から連想されるとおりのオルタナティヴ風味のエレ・ポップという感じで、どの曲でも流れているシンセサイザーの音は抒情性やロマンティシズムに富んでいて、美しく繊細とも思えるようなメロディーが目立つナンバーが多いのが特徴的な隠れた名盤的なアルバムではないかという感があります。
Sarah Pantonさんとのダブル・ヴォーカル曲「Garden Of Eden」、ヴォイス・コラージュのようなアバンギャルド的な「The Legendary Gertie」、男女二人がヴォーカリーズ風に歌う「My Secret In The East」、まさに闇の奥から響いてくるような「Nightshift Moves」、トランペットをフューチャーしたムーディーでトロピカルな「Holding Treasure」、オリエンタルな音色のシンセが印象的な「Green Silence」、パルス音のようなシンセが飛び交う「Almost In Walking Distance」、何かを扇動するかのような脅迫的なヴォーカルが耳に残る「Fever」まで、全てミディアム・テンポの曲で低音のヴォーカルのせいもあってかなりダークネスな雰囲気も漂っていますが、チープなシンセやリズム・マシーンの使い方はとてもシンプルで、どこかFactoryに所属していたSection 25を連想する部分があります。。メンバーの写真などを見るとゴス・メイクもしているようなので、意外と本人たちはポジティヴ・パンクを意識していたのかもしれません。

何でもあるyoutubeから「My Secret In The East」の音だけ。


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