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不条理音盤委員会 671 Enigma 「Seven Lives Many Faces」
- 2009/10/03(Sat) -
最近、イタロ・ディスコにハマっている片桐と言います。
と、いうのもRico Ricoさんがどこかで大量に当時の12”を仕入れてきたので、それを聴いているからです。
ユーロ・ビート勃興直前に一世を風靡したイタロものですが、当時はあまり興味がなかったのですが、今あらためて聴くと結構面白いものがあります。

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と、いうわけでMichel Cretu氏のワンマン・プロジェクトとなったEnigmaの7枚目のアルバムです。
意味深なタイトルとジャケからいろいろなものを読み取れるような気がしますが、基本的には従来のエスノ音源をサンプリング/コラージュしたエレクトロニクス的な音がメインです。ただ、今作は全体的にモノクローム的なもの、言い換えれば、どこか諦観のようなものを含んでいるような気がします。
キリスト教的な終末感を含んだ言葉がSusanne Flugさんによって唱えられていく「Encounters」、クラシカルなストリングとラップを交えたヒップ・ホップが合体した「Seven Lives」、大仰なドラムやオーケストラ・ヒットの合間をくぐってSusanneさんがセクシュアルに呻く「Touchness」、Michel Cretuの子供であるSebastianとNikitaが歌う哀愁に満ちた「The Same Parents」、珍しく唸るギターをところどころにフューチャーした「Fata Morgana」、叙情的なシンセ・シンフォニー「Hell's Heaven」、Margarita Roigさんがカタルーニャ語で歌う牧歌的な歌メロとバックのR&B的なリズム・トラックの組み合わせがいかにもEnigmaらしい「La Puerta Del Cielo」、Andru Donaldsのエモショーナルなヴォーカルが耳に残る「Distorted Love」、愛している、最後の時まで、というおそらく元妻のSandraさんに向けたと思われるシンプルでストレートな言葉が幾度となく繰り返される「Je T'aime Till My Dying Day」、 アジア風のアンビエント曲「Déjà vu」、再びMargarita Roigさんによる日常的な歌詞を歌う背後で、コラールが響き渡る「Between Generations」、祈りを想起するようなゴスペル風のヴォーカルを前面に打ち出した「The Language Of Sound」まで、内的世界を極端に具象化したような音像が次々と展開されていきます。
あくまでも誤読に限りなく近いのですが、今回彼は今までEngimaで行ってきたことを一度解体した後で、再度抽出したエッセンスを組み直すことで、人々の記憶の底にあるものを呼び起こそうとしているのではないかと思えます。そして忘れ去られていた本当に原初的な感情を発露することによって、様々なことを再スタートするきっかけにしてもらいたいという願いが込められているような気がします。無論、それはMichael Cretu自身が離婚したことによる新たな出発をも意味しているのでしょうが、裏読みを重ねれば、このアルバムはSandraさんに向けたラブレターのようなものなのかもしれません。

試聴音源はこちらから
http://www.hmv.co.jp/product/detail/2764766

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不条理音盤委員会 598 DEEJAY OM  「Reheated Naan And Curry」
- 2009/01/14(Wed) -
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Martin Dennyがインド~中近東方面に手を出したら。。。などとどうでもいい発想が浮かんでしまうサン・フランスシコのDJであるDEEJAY OMさんが手がけた「温めなおしたナンとカレー」というタイトルの一枚。意味深なタイトル同様にインド・コミュニティからは決して生まれてこないお気軽ラウンジ感覚で、インド~中近東系の素材を見事に料理してくれています。まさに空想の中の世界というか妄想のイメージで組み立てられたその音はアメリカ人にとってのエキゾティシズムへの憧憬ともいうべき妙に猥雑で怪しげな雰囲気を、カラリとした明るい西海岸的なディスコ~クラブ・ビートでミックスしたというパーティ・モードなのですが、ノリノリ&アゲアゲ(笑)の割に妙なクールネスな視点も並行して感じられるので、これはゴアに対してのヒップ・ホップ~ブレイク・ビーツ界隈からの回答なのかなどと、これまたどうでもいいようなことまで考えてしまったりもします。
宗教的な詠唱を背景にこのアルバムのコンセプトを語る「Passing Eternal Time With Adventure」から始まりお定まりのフレーズが縦横無尽に展開されているのですが、奇妙なナレーションが踊り方の指南をする「This Is Breakdance」やHindiという割にはインドネシアやポリネシアといった南洋のムード漂う「Hindi Whoridin'」、昔の冒険映画やSF映画のサントラのような「Joy, Oh! Oh! Oh! The Bengal Tiger!」「 Dancing With The Ladies Of Bombay」、名曲「ウスクダラ」の1フレーズが挿入された「Bellyful Of Dharma (Garage Beat Mix)」、エスノ・フュージョンぽくまとめた「Drums Of Passion」、70年代風ディスコ・サウンドをミックスさせた「A Heart Session」、ハード・エッジなギターをフューチャーした「Fuzzy Brown Sugar For Japan」まで、ちょっと一筋縄ではいかないねじ曲がったトラックが次々と展開されていきます。全体を通してはブレイク・ビーツ的なリズムが支配しているのですが、それにまとわりつくようなミニマル・アンビエント感覚とチャンプルー風味がこのアルバムをより一層引き立てているような気がします。
ま、言うなればこの「温めなおしたナンとカレー」は決してインド料理店で出てくるようなものではなく、お洒落な創作アジアン料理のカフェでDoleのオレンジ・ジュースと共に味わうといった類なんでしょうね。名盤であり珍盤でしょう。

http://www.cduniverse.com/search/xx/music/pid/7378430/a/Reheated+Naan+&+Curry.htm

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不条理音盤委員会 571 Atahualpa 「Ritmo Andino Amazonas」
- 2008/05/23(Fri) -
年度が替わると、各方面でも担当者が変わっていろいろと苦労することが多い片桐と言います。
先日の給料日の昼に美由紀ちゃんと御飯を食べに行こうと思ったら、玄関先にズラリと美女軍団が並んでおりました。何事かと思っていたら、それぞれ保険会社の新人さん達でした。おそらく研修の一環かと思われるのですが、お姉ちゃんがやってくるのも3か月だけで、下手に契約を結んだりしたらあとはおばちゃんが担当になってしまうことを身に染みて知っているので基本的には相手にしません(笑)。

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と、いうわけで、Claudio Collino、 Piero Pizzul、 Mario Pinosaの3人といえば、イタロ・ハウスの名門DFCの音盤でよく名前を見る方々なのですが、この3人がAtahualpaという名義で作成したアルバムの2枚目です。いかにも胡散臭そうなユニット名からピンとくる方も少なくないのでしょうが、アンデス地方のいわゆるフォルクローレをハウス仕立てにしただけのお気軽盤で、ラテン系らしくよそ様に真面目に演奏させた音源を好き勝手にいじり回しただけという、その姿勢には中南米音楽ファンからの非難が殺到しそうなのですが、所詮根がおちゃらけ者の片桐にとってはこういう音に心を魅かれてしまうのであります。アンビエント・ハウス風やラテン音楽のもつ軽快なリズムをベースにしたものが多い中で、「Chan Chan」のようにヒーリング・ミュージックのようにも聴こえる曲や「Islas」のような環境音楽っぽい曲もあり、世間であれだけEnigmaがもてはやされているのですから、このユニットももっと一般ウケしても良いのではないかとも思ったりするわけなのでもありますが、要はクラブが好きな人でもこれじゃ、踊れないというDFCにしてはシリアス過ぎる(笑)サウンド・プロダクションがネックになっているのかとも思ったりもするわけです。とはいうものの享楽的な魅力がつまっているこのアルバムを流しながらお姉ちゃんを口説くには充分すぎるのであります。

試聴音源はこちらから
http://www.emusic.com/album/Atahualpa-Ritmo-Andino-Amazonas-MP3-Download/11001239.html


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不条理音盤委員会 539 Juno Reactor 「Bible Of Dreams」
- 2007/09/20(Thu) -
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Ben Watkinsといえば、即座にJuno Reactorの名前が浮かぶ人はやはりサイケデリック・トランスやゴア・トランスに造詣が深い人かと思われますが、個人的にはEx - Killing JokeのYouthとのプロジェクトThe Empty Quarterやその発展型であるThe Flowerpot Menといったノイズ=エスニック・ディスコの頃を懐かしんでしまう片桐と言います。
そんな彼が1997年に発表したこの「Bible Of Dreams」もまた従来の彼の音楽的な手法に基づいたエレクトロニクスとエスニックの融合を図ったもので、自然的なものと人工的な要素を強制的に結合させたところから生み出される幻想的な音はまさにサイケデリックな音響世界としか言い様がありません。また南アフリカのトライバル・バンドAmampondのメンバーを迎えて制作されたということもあって、打ち込みのリズムと生のパーッカションがスリリングに交錯する緊張感あふれる一瞬を堪能できる楽しみもあります。
サイケデリックというよりはアンビエントに近い印象のある音響定位に突如として金物系パーカッションが斬り込んでくる「Jardin De Cecile」、オリエンタル風の女性の声に導かれてアフリカン・リズムがソロ状態で延々とヴァラエティに富むリズムを刻んでいく「Conga Fury」、中近東風の音をメインに強迫的なリズムが脳神経を刺激するような「God Is God」、うねるように怪しい感覚を伴ったベース・ラインの上を電子音と鳴り物が飛び交う「Homit」、Pink Floydの超有名曲のゴア・トランス的な翻訳でないか(パクリとも言う・・・)と思わせる「Swamp Thing」、日本語の囁き声も挿入され、後半はフリーキーなリズム展開さえになる「Kaguya-Hime」、刻々と変わっていくシーケンス・フレーズが陶酔を誘う「Childeren Of The Night」、深いリヴァーヴとエコーを駆使し、余韻の残るような音色を幾重にも積み上げたアンビエント色の濃い「Shark」まで、とにかく緻密に構築されたトランス的な音作りなのですが、実は案外ロックのテイストが盛り込まれていてそれはそれで結構楽しめたりする一枚でもあります。

試聴音源はこちらから
http://www.cduniverse.com/search/xx/music/pid/1152707/a/Bible+Of+Dreams.htm



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不条理音盤委員会 538 Mark Kamins’s UNITED HOUSE NATIONS PROJECT
- 2007/09/19(Wed) -
最近、スーパーの惣菜売り場に行くと「コブサラダ」なるものが売られています。基本は生野菜なのですがその上にのった具材がパック毎にマチマチなので不思議に思っていたら、何でもハリウッドのレストランのオーナーであるコブ氏がありあわせの食材を盛り合わせた本来は賄い料理だったとのこと。某大手食品会社が専用のドレッシングを発売したことが起爆剤になったようなのですが、ちと待て!これはスーパーにとっては一石二鳥ではないか?と思ったりもしたわけです。すなわちブームに便乗して売り上げを増やせる!、そして鶏肉やら豆やらチーズやら消費期限が迫った食材を再生するためにも。。。。ま、そんな不心得のスーパーはないと信じておりますが。。。。。

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というわけで、Mark Kaminsさんが似非エスノ風のハウスにチャレンジした1989年の一枚であります。MarkさんといえばNYのクラブDJでありまして、MadonaさんがSire Recordsと契約する手助けをしただの、1stシングル「Everybody」をプロデュースしただのという武勇伝ばかりが有名で、Kajagoogooの「Too Shy」やMadnessの「Our House」といった超有名曲のリミックスをしていることは知られていないというわけなのであります。この頃は世間一般にM/A/R/R/Sの大ヒットもあってハウスというものが認知され、同時にワールド・ミュージックがブームとなっていたわけでそこに目をつけたMark氏はさすがに慧眼であると言うべきなのですが。。。。。
タブラとシタール、それにババンバ・ピアノが心地良いインド風味の「Holle Holle」、密林を思わせるSEといかにもアフロ・ポップスというイメージを曲解したような「Mbuluna」、これまた日本と中国をごっちゃ混ぜにしたかのような偏見いっぱいの「Just A Moment Please」、ポップ・ライの原型のようなメロがチープな音で奏でられる「Chez Rai」、やはりアラブっぽいメロディーとヴォーカルがフューチャーされる「Mohamed's House」、バグ・パイプとシンセでスコティッシュっぽい雰囲気を醸し出す「Oi Jimmy」、サンバのテクノ・ポップ的な解釈の「Agua De Coco」、フラメンコ・ギターに情熱的なヴォーカルが重なる中をクールにビートが刻まれていく「Bella Vista」まで、あたかも音楽世界一周旅行と言うようなサウンドがハウス・ビートに乗って展開されていきます。どこまでMark Kaminsさんが本気だったのかは知る由もありませんが、ここで聴かれるエスニックな音があくまでもダンス・ミュージックの素材としてのみ扱われているのは事実であって、まさにイメージ戦略というべき作りになっているのは致し方ないのかもしれませんが、きっとこの音を聴いて「お洒落~~」と思った人は多いのでしょうね。それもそのはず、このアルバムCrepusculeからリリースされているんですよね(笑)。


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不条理音盤委員会 532 Radioaxiom 「A Dub Transmission」
- 2007/08/09(Thu) -
時々ハントン・ライスが食べたくなる。
といっても、元々石川県金沢方面独特の洋食メニューなので、当然のごとく奥州でそれをメニューに載せている店は無い。と、なれば自分で作るしかない。いろいろとバラエティに富んでいるこの料理の中でも個人的に好きなのはバター+パブリカで炒めたご飯と海老フライにタルタル・ソースといった組み合わせで、勿論海老フライは自分で揚げたほうが美味しいのには決まっているのだが、大抵は発作的に食べたくなるので、近くの惣菜店で買ってくる羽目になってしまうのである。

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というわけでBill LaswellとJah WobbleがコラボレートするとRadioaxiomという名義になるわけなのだが、大体にしてこの二人がコラボすること自体が反則技であろう。流れてくる音はもう究極のダブ・サウンドであって、Jah Wobbleが奏でる例の如き野太い地を這うようなベースラインの上にBil Laswellとゲスト陣が様々な要素の音楽のエッセンスを次々と振りかけていくわけなのだが、メインとなっているインド風のフレーバーのせいなのか瞑想に浸ってしまうような幻想的なサウンドは実質的にはトランシーなチル・アウトにすら思えてくるのである。Nils Petter Molvaerのトランペットをフューチャーし、深いボトムのベース・ラインと共にスピリチュアルな雰囲気さえ漂わせた「Subcode」、軽快なタブラを従えてEjigayehu "Gigi" Shibabawがアフロっぽいヴォーカルを聴かせる「Alsema Dub」、ジャズのグルーブ感をそのまま音響工作に移行させた「Virus B」、Graham Haynesのコルネットにオリエンタル風のメロが絡んでいく「Orion」、お洒落なジャズ・フュージョン風に仕上げた「6th Chamber」、ヒップ・ホップのリズムを借用し、NeilとGrahamの2本のホーンが自由自在に空間を闊歩する「Alam Dub」、小刻みなリズムを重ねてダブ処理した「Second Sight」まで、とにかく出てくる音が上下左右、変幻自在に飛び交うといったものでそのあまりにもの音の拡散具合に幻惑されてしまい、自らが虚構の空間に立っているのではないかという誤解を覚えてしまう、ある意味極めて非現実的な色彩が濃いアルバムである。
こんな偏執的なまでの音響空間に包まれて、愛しい女に身を委ねるというのが真の贅沢なのかもしれない。

試聴音源はこちらから
http://www.cduniverse.com/search/xx/music/pid/2098506/a/Radioaxiom:+A+Dub+Transmission.htm


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不条理音盤委員会 510 Michele Adamson 「Fallen Angel」
- 2007/06/26(Tue) -
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なんだかんだ言っても、どんなジャンルでもお姉ちゃん&美声好きの片桐と言います。
先日hello nicoさんのところでイスラエルのサイケデリック・トランス・ユニットのINFECTED MUSHROOMが紹介されていましたが、彼らやAstrix、Beat Hackers、Sub 6といったユニットの周辺で美しい声を聴かせてくれているイスラエルの歌姫(現在はロンドン在住らしいですが。。。)Michele Adamsonさんのソロ・デビュー・アルバムです。もっとも声よりもこのジャケットでイケる筈!と思って買ったのですが・・・滝汗。参加しているユニットからギンギンに捻じ曲がったトランスが展開されるかと思いきや、ダブやエスノそして勿論トランスをもバランスよくミックスさせながら、それでいて程よくチルアウトできる歌ものアルバムとしても楽しめる一枚で、ポップとサイケが奇妙に融合した何ともつかみどころのな、ありそうでなさそうな不思議なさじ加減に陶酔してしまう作品に仕上がっているのでは。。。。
Shiela Chandraでおなじみのタブラ・ボウルを含むインド感覚の音がスペイシーに展開される「Gouchin out」、アフロっぽい打ち込みの音にダブのエッセンスをつめこんだ「Bouncing ball」、アンビエントなダブル・ヴォーカル・ナンバー「Tricky」、ドリーミーなブリストル風サウンドの「Move in」、ファンキーなギターのカッティングとアコ・ギの響きが交錯する「Stranded」、原色系のサイケデリック・サウンドを背景にゆったりとしたメロを綴っていく「Phantom Clarity」、ボサ・ノヴァを意識したようなラテン系の音の組み立てが清涼感いっぱいの「Bass Junkie」、グニュグニュした音の使い方が心地よいトランス風の「Seventh son」、オルタナ・ファンク+エレクトロニカといった感のある「Weird」、レゲエ・タッチのキラー・チューン「Fell Free」、ダークなトランスぽい(というかもろサイケデリック・トランスかも・・・汗)「Flutterby」、ちょっとアヴァンギャルドな音も飛び交うテック・ハウス風の「Fortean」、クラシカルなストリング(サンプリングでしょうが。。。)を従えた「Stuck on you」、やはりブリストル風の「I see myself」まで様々に趣向を凝らしたサウンド・ワークの中を、自由に舞うようなMichele Adamsonさんの歌が楽しめると思います。このアンニュイともいえそうな声で歌われるメロディーは先鋭的な音響工作とは異なって、案外正統的なSSW的なもののように聴こえてくるといった印象もあります。何はともあれ、湿気が多くて蒸し暑い日々を快適に過ごすにはピッタリの一枚では。。。。??

試聴音源はこちらから
http://www.psyshop.com/shop/CDs/age/age1cd042.html


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踊れるようで踊れない? 不条理音盤委員会 461 Dario G 「Sunmachine」
- 2007/01/08(Mon) -
昨年末に開店したそのラーメン店は新潟ラーメンを売り物としているのですが、新潟には3つのラーメンのタイプがあるようで、鶏ガラや煮干でとったすっきり醤油味の「新潟醤油系」、濃い目の醤油スープに背脂をたっぷり浮かべた「燕三条背脂系」、それにまろやかな味噌味のスープを主体とした「新潟味噌系」のようなのですが、さすがに特徴を前面に打ち出すためにこの店では「燕三条背脂系」をベースにした極太麺に煮干・鯖節・鰹節の濃い目の醤油味の魚介系スープ、それに玉葱のみじん切り、勿論スープには大量の背脂が浮いているという一品を提供してくれます。どうしても背脂というとくどさを感じてしまいそうなのですが、玉葱の甘みと背脂の甘みが渾然となって体を温めてくれるような気がするので、結構病みつきになってしまいます。

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というわけで、Paul Spencer、Scott Rosser、Stephen Spencerの3人組のUKのダンス・ミュージック・ユニットDario Gの1998年のアルバム「Sunmachine」です。様々な音源を組み合わせて創りあげたこのアルバムは、ダンス系のカテゴリーに入るのかもしれませんが、個人的にはポップとして聴いています。優雅なピアノにDream Academyの1985年のヒット曲"Life in a Northern Town"をサンプリングした「Sunchyme」、 1998年のフランスでのW杯のバカ騒ぎに絡ませてアコーディオン~ブラスによるマリアッチ風~サンバ~スラブ・ロシア民謡風~ジャズ・ピアノ~バグ・パイプ~カリプソと音楽世界一周のような「Carnaval de Paris 」、David Bowieの「Space Oddity」に収録された「Memory Of A Free Festival」をサンプリングし、弾けるようなダンストラックに仕上げた「Sunmachine」、Espitiuのエロエロ姉ちゃんVanessa Quinonesをフューチャーした「Voices」、Monsoonの「Ever So Lonely」をカバーして随所に彼らのオリジナルのパートを付した「Be My Friend」、太いベースラインが脈打つように曲を支配する、シンプルなアシッド・ハウス的な「Peaches」、ディジリドゥの生音に、口琴やアボリジニの歌をサンプリングしたトライバルな「Malaway」、映画のサントラの如き、ヘリの音と群集のざわめきに続いて、Liaison Dangereusesの某曲のトランス・ヴァージョンとも思えるような「8 Revolution」、オリジナルではヴォーカルにエフェクトがかけられていたのですが、こちらでは悩ましいほどのVanessaさんの歌声が堪能できる「Voices (Acoustic Version)」、冒頭の「Sunchyme」をスローにしてアンビエント~チル・アウト風にリミックスした「End of the Beginning」まで、ちょっと音の立体感がダンス・ミュージックとしては平板なような気がしないわけでもないのですが、適度なビートの感覚とジャケット通りの澄んだシンセの使い方が気持ちよく聴こえます。晴れた日に車でその辺を流しながら聴くには最適だという印象があります。

試聴音源はこちらから
http://www.amazon.com/Sunmachine-Dario-G/dp/B000009O8F






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不条理音盤委員会 448 Groove Coverage 「Cover Girl」
- 2006/12/14(Thu) -
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最近気に入っているケーキ屋さんは郊外の農村地帯には不似合いな可愛い建物の店の、それも土・日にしか営業していない小さな店で、メニューもその日にならないと決まらず、そういったわけだから品数そのものも少なくてすぐに売切れてしまうという困った店なのですが、それもその筈店主は某大手建設会社の非常勤顧問やらなんやらを普段はつとめているらしくしく、長年のお菓子作りの趣味が昂じて店を開いたのだと恥ずかしそうに顔を真っ赤にして語っていましたが、店主の穏やかな人柄を象徴するかのごとくタルトやシュークリーム、アップル・パイといったお菓子は基本に忠実に丁寧に作られていて、程よい甘みが素朴な味わいを呈していて何となく気が休まるような感じがしてついつい時々食べたくなってしまうのです。

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というわけでAxel KonradとDJ Novusがプロデュースするアッパーなビートをいかにもといった感じの女性ヴォーカルMellと添え物のようなダンサーVerenaが一大歌謡絵巻を展開するというよりは、エロエロなシングル・ジャケットでお馴染みのドイツ出身のユニットGroove Coverageの1stアルバム「Cover Girl」です。Mike Oldfieldのアルバム「Crisis」に収録されMaggie Reillyが歌っていることでプログレファンには知られる名曲をそのまま鬼トランス歌謡に翻訳した「Moonlight Shadow」、ピアノ・トランス風のヴォーカル・パートとハード・トランスが合体した「Million Tears」、シンプルでロマンティックなヴォーカル・ナンバー「You」「In The Club」、冒頭の「Moonlight Shadow」と一緒ではないか!と思わず怒る人の顔が目に浮かぶ「Last Unicorn」、ハウス風ポップ歌謡の「Only Love」、メロウなヴォーカルとまたもや使い回しのハードトランス風のパートの展開が無理を感じる「God Is A Girl (Album Version)」、ここまでパクッていいのかと疑問すら覚えてくる「Little June」、哀愁漂う切ないメロディーの佳曲「Far Away From Home」、ピアノとストリングを全面的にフューチャーし、Mellが舌足らずながらドラマティックに歌い上げる「Lullaby For Love」、ピアノのみのクラシカルなアレンジで再度挑んだ(最後の鼻歌などはあざとい演出ですが。。。。)「Moonlight Shadow」、ハード・トランス風のインスト曲「Beat Just Goes」、GOA~Psy-Tranceっぽい「Are U Ready」までオリジナリティという要素の面ではかなり稀薄ですし、画一的で硬直化したビートはクラブ・サウンドとしては致命的な欠点を抱えているようにも思えますが、「Far Away From Home」「You」「In The Club」等のような曲で聴かれるMellのヴォーカルは歌ものとしてはまずまずの水準を保っているのではないかという気がします。正直に言ってしまえばこのアルバム某中古店で投げ売りされていなければ買いませんけどね。。。。

試聴音源はこちらから

http://music.allofmp3.com/r2/Groove_Coverage/Covergirl/
group_12632/album_1/albref_29/mcatalog.shtml

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不条理音盤委員会 418 Karsh Kale 「Liberation」
- 2006/08/30(Wed) -
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UK生まれのUSA育ちというタブラ奏者兼ドラマーのKarsh Kaleの2003年に発表した2ndアルバムです。Bill Laswell、Zakir Hussain、Ustad Sultan Kahn等と共にTabla Beat Scienceに参加して以降、インド系という彼のルーツであるインド古典音楽をベースにロック、ヒップホップ、ジャズ、エレクトロニカ、ダブ、レゲエといった要素をミックスさせて紡がれる音楽は最新型のサイケデリックなのかもしれません。自由に拡散する音の定位を見極めながらクラブ・ビートを展開させていく手法はプログレッシヴでもあり、それでいながらマドラス・チェンバー・オーケストラを参加させて壮大な音のタペストリーを編みあげていくという伝統を守るといった姿勢を忘れることもありません。インド歌謡?をモチーフにインパクトのあるリズム・トラックを響かせた「Liberation」、女性ヴォーカルの美しい歌メロにベタなシンセをかぶせた「Instinct」、ダブ処理を施されたシタールとタブラの響きが心地よい「Analog Mood Swings」、」伝統的な演奏に控え目なエレクトロニクスを上乗せした心休まるような「Milan」、逆にエレクトロニクを最大限に利用した分だけ、インド風味が強調されているような「Break Of Dawn」、まるでテクノ・ポップに通じるようなチープなエレクトロニカ風の「Dirty Fellow」、EnigmaやDeep Forestのインド・ヴァージョンのようなアンビエント系ハウス・サウンドの「Letting Go」、ハード・コア・テクノかドラムン・ベースの変形ともいえるような歪んだビートが特徴的な「GK」、流れるようなストリングも美しくい壮大なイメージを喚起させる「Cinemetic Reprise」、詠唱風のヴォーカルに様々な音が絡んでいく「Epic」まで、自分のルーツを究極まで追い求めているような感がある作品だと思います。しかし、その一方でそんな求道的な姿勢とエレクトロニクスの大胆な導入が時には相反してしまっているような印象もあるのもまた事実です。根ざすものを深く追求するよりは、伝統を基盤にした新たな世界の創造といった方向性がKarsh Kaleには合っているような気がします。

公式HPはこちらから
http://www.karshkale.com/
試聴音源はこちらから
http://www.cduniverse.com/search/xx/music/pid/5868957/a/Liberation.htm

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不条理音盤委員会 402 Smadj 「Take It And Drive」
- 2006/08/02(Wed) -
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Doublemoonレーベルからのリリースではないのですが。。。
北アフリカTunisia生まれのサウンド・クリエイターSmadjこと、Jean Pierre Smadjさんの「Take It Drive」でございます。音楽的なルーツは勿論の如くアラビア音楽というの至極当然のことなのでありますが、Smadjさんはそんなアラビックなメロディーを素材に煌くようなエレクトロニカとの融合を試みているのであります。それもストレートに電子音楽と融合させるという単純な方法のみならず、曲毎にハウスやテクノ、ラテンやジャズといった美味しいところを程よくブレンドするという手法が特徴的でなのでございます。Smadjさんの作り出す音は生音主体の艶かしいアラビア音楽とブリストル一派に通じる如き音響工作風のダブがすっきり溶け合っていることもまた挙げられるのですが、彼がフランス在住ということも見逃せない点でありまして、エモーショナルではない本当にお洒落な音に仕上がっているような気がしてならないのです。Oudをメインとする各楽器がダブ風に音処理された「Betty」、スピリチュアルな感覚のあるヴォイス・コラージュ風の「He Said」、アコ・ギをフューチャーしてTalvin Singhも参加したアンビエント・ハウス風の「Vogue」、やはりダブ的なセンスが冴える「Aurore」、エレクトロニカ的な音響工作が施された「C'est Comme Si C'etait Fait」、Oudが時にはアラビックに、時にはスパニッシュに響く小品「Sel」、複雑に処理された様々な音が飛び交う「Drive」、空間的な拡がりを感じるサウンドに女性のウィスパー・ヴォイスという反則技の「Fatwords」、タイトル通りにアフリカ的な要素が濃い「Meeting With The Bushmen」、ガムラン+アラブ+スペイシーといった心地よさがたまらない「Tristan」まで、テンポそのものはゆったりとしたものが多く踊るのには適してはいないと思うのですが、全体を包むちょっとスモーキーな感覚に切り込んでくるエレクトロニクスの音の響きがたまらない一枚でございます。

試聴音源はこちらから
http://www.sternsmusic.com/disk_info/MOST1001

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